2018年8月22日(水)

訪日客に無料スマホ 神奈川県、ハンディと連携

2018/1/30 22:16
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 神奈川県は訪日客向けのマーケティングを強化する。30日、スマートフォン(スマホ)レンタル業のハンディジャパン(東京・港)と全国の自治体で初めて連携協定を結んだ。通話とインターネットが無料で使えるスマホを県内の観光案内所で貸し出し、位置情報などを分析。訪日客を呼び込み、神奈川に少しでも長く滞在してもらう政策立案に参考となる情報を集める。

貸し出す無料スマホのホーム画面は神奈川県の観光案内サイト

 「これまで一番欠けていた訪日客の動態分析ができるようになる」。同日県庁で開かれた記者会見で、箱根町観光協会の高橋始専務理事は力を込めた。

 連携では2月中旬から3月末までを実証実験の期間とし、ハンディに出資するシャープのスマホを無料で貸し出す。国内通話のほか中国や韓国、台湾、米国、フランスなど10カ国・地域への国際通話が無料で使える。インターネット接続も無料だ。

 貸し出す観光案内所は箱根湯本駅のほか、新横浜駅、横浜駅、桜木町駅と鎌倉駅の計5カ所。1カ所に60台ずつ用意し、1日あたりの貸し出し上限は10台。訪日客は最長3日間使え、使用後は借りた場所に返却する。

 無料スマホはホーム画面を県の観光案内サイトにするなど神奈川仕様になっており、県内の観光情報を中心に提供。写真投稿アプリ「インスタグラム」など外国人に人気のアプリはダウンロードして自由に使える。

 県と同社の狙いで一致するのは、高い利便性をてこにした訪日客の行動に関するビッグデータの収集だ。同社は位置情報などをもとに、訪日客が実際にどこに行き何を見たのかといった利用データを蓄積。県は分析データを受け取り、観光政策に生かす。

 ハンディの勝瀬博則社長は「県の大きな問題は訪日客が東京に帰ってしまうこと。なぜ帰るのか、何を見ているのか、データをもとに県の観光を発展させたい」と話す。

 同社の事業は国内外のホテルにスマホ1台あたり月額980円(税別)からという低額で貸し出し、宿泊客が自由に使うというもの。今回は期間付きの実証実験という側面もあるが、県側の負担はゼロ。

 黒岩祐治知事は30日、同事業を「できる限り早く全県展開していきたい」と表明。実験が終わる4月以降は返却の場所や方法、貸し出し地域などを検討したうえで本格展開する方針だ。

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