大多喜ガス、エネルギー関連サービス一元化

2018/1/30 23:00
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都市ガスを供給する大多喜ガスが電力・ガス小売り全面自由化を受けた営業体制の強化に乗り出す。電力小売り参入に加え、LPガス販売のグループ会社と合併することでエネルギー関連サービスを一元的に提供できるようにする。利便性を高めて顧客の裾野を広げるとともに、グループ内の業務効率化で収益基盤を固める。

都市ガスとLPガス事業の集約で業務を効率化する

2018年中に主に業務用を対象に電力小売りへ参入する。発電事業を手がける五井コーストエナジー(千葉県市原市)にこのほど30%出資した。従来は五井コーストエナジーに天然ガスを販売し、調達した電力の卸売事業に限っていた。

19年には家庭向けの低圧電力販売も開始する計画だ。提供エリアや料金体系は決まっていないが、ガスと電気をセットで割安に売り出すプランを検討している。電力の調達先も未定だが、五井コーストエナジーなどから仕入れる可能性があるという。

都市ガスとLPガス販売事業の一本化にも着手する。グループでLPガスを販売するオータキ産業(千葉県茂原市)を吸収合併し、大多喜ガス内にLPガス事業部を設置。運営部門を統合したほか、ガスの充填やボンベの配送など現場作業を担う子会社も新設した。

都市ガスとLPガス事業の集約には、大多喜ガスの知名度を生かし、顧客の囲い込みを進める狙いがある。将来的に営業要員を減らし、より効率的な人材配置を可能にする。規模の拡大で設備投資をしやすくし、保安体制を強化する狙いもある。

エネルギー事業の幅を広げる背景には、市場の自由化がある。16年の電力小売りに続き、17年には都市ガスの小売りも全面自由化になった。市場環境の変化に合わせ「総合エネルギー企業としてサービスを一元化し、顧客との接点を広げる」(同社)思惑がある。

もっとも、都市ガス市場はガス調達の難しさや高い保安ノウハウが必要なことから電力に比べ参入障壁が高く、茂原市や市原市など主な供給エリアで新規参入した事業者はない。ただ、高齢化と人口減少で市場の先細りが避けられないなか、営業基盤を強化したい考えだ。

大多喜ガスはK&Oエナジーグループの子会社。同グループは大多喜ガスと、天然ガスやヨードを生産・販売する関東天然瓦斯開発が経営統合して14年に設立した持ち株会社。17年12月期の連結売上高は596億円を見込む。

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