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石川選手会長就任に見える 男子ゴルフ界のいま
ゴルフジャーナリスト 地平達郎

2018/2/1 6:30
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年明け早々、日本の男子ゴルフツアーがスタートした。といっても、寒波に襲われた日本でではなく、1月18日からのSMBCシンガポールオープンと、翌週のレオパレス21ミャンマーオープンである。かつてのアジアサーキットの試合を組み込んだもので、「国内ツアー開幕」とうたうには違和感もある。

6季ぶりの日本ツアー参戦となった石川。2戦目は予選落ちに終わった=共同

6季ぶりの日本ツアー参戦となった石川。2戦目は予選落ちに終わった=共同

小平智が2試合連続2位に入ったが、それに劣らず、あるいはそれ以上の話題になったのが石川遼だった。5年間出場してきた米ツアーの今季出場権を獲得できず、日本ツアー参戦を決め、その再スタートとなったのがこの2試合だったからだ。

しかし、シンガポールオープンは第2ラウンドで一時トップに立ったものの最終順位は16位。ミャンマーオープンは予選落ちと、厳しい現実を突きつけられた。

帰ってきた途端に会長就任

石川が話題になった理由がもう一つある。それは、今年から「ジャパンゴルフツアー選手会」の会長に選ばれたからである。26歳110日は、歴代14人の中で最年少だ。

しかし、米ツアーに出ている間、日本で年間6~7試合にしか出られていない石川に、帰ってきた途端、選手会長を頼まなくてはいけないのは、男子ゴルフがそれだけ危機的な状況にあることを示したともいえる。

今シーズンの男子ツアーは、先の海外2試合を含めて計25試合と、昨年からまた1試合減った。総賞金額は約35億円。女子ツアーの38試合、約37億円に比べると寂しい限りだ。

そんな状況の中での、石川への会長就任要請である。昨シーズン、初めて賞金王になった前選手会長の宮里優作も「石川君の力を借りたいというのが正直なところ」と、苦しい心の内を吐露する。

「それどころじゃない」というのが石川の本心だろうが、「自分がゴルフ界のためになれるなら、という思いで決断しました」と決意を語った。

石川は、日本にいることは多くなかったが、その間もジュニアゴルフ大会などを積極的に開催するなど、ゴルファーの底辺開拓に取り組んでいる。15歳のときにアマチュアでツアー初出場・初優勝という衝撃的なデビューを飾っているだけに、日本のゴルフ界を何とかしたい――という思いが人一倍強いはずだ。

「世の中甘くない」

だが、石川に「選手会長、頼んだよ」でいいのだろうか。あるいは、2016年3月に日本ゴルフツアー機構会長に白羽の矢を立てた青木功に「お願いします」で何とかなるものだろうか。

今シーズンの日程発表の際、青木会長は「1年や2年で試合が増えるほど、世の中甘くない」と言っている。

26歳での選手会長就任は最年少だ(左から2人目が石川遼)=共同

26歳での選手会長就任は最年少だ(左から2人目が石川遼)=共同

その通りだろう。日本経済は順調に伸びているといわれる。企業の業績もいいようだ。宣伝の意味も兼ねてスポーツに利益還元する会社も多い。しかし、その対象となる競技はたくさんある。20年東京五輪・パラリンピックも控えている。

企業は、より効果のあるスポーツに投資し、応援する。プロゴルフなら、今は男子より女子のほうが支援のしがいがある――ということだろう。

女子のトーナメントを見に行くと、選手たちが、お客さん、ギャラリーを大切にしているということをひしひしと感じる。そういった一人ひとりの努力、一試合一試合の積み重ねが大きな力になっている。

あえて言いたい。自分が選手会長になって男子プロゴルフを再興する気持ちを、男子プロゴルファー全員に持ってもらいたいと。

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