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投信コラム

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m@さん 投資に導かれた天職(投信ブロガー)

2018/2/5 12:00
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福岡県八女市に住み、森林資産を活用する地域再生ビジネスに取り組んでいるm@(エムアット)さん(40代前半の男性、共働きの妻との2人家族)は、昨年9月まで埼玉県で暮らすシステムエンジニアだった。購入した投資信託を運用する会社が主催した投資先会社への訪問ツアーに参加したのが移住の転機になったという。ブログ「いい投資探検日誌(from八女)」では、運用資産の詳しい配分比率を毎月公開。m@さんに、人生を変えた投資生活を聞いた。

■鎌倉投信主催の企業訪問で転職決断

――投資で人生がどう変わりましたか。

「人生の選択の幅と自由度が広がりました。給料と預金だけでは到達できなかったレベルまで金融資産が増え、若いときには考えられなかった自由を手に入れました。40歳を過ぎてからの転職も躊躇(ちゅうちょ)なく決断しました。妻も大賛成してくれ、一緒に福岡県に移住しました」

「購入したファンド『結い2101』を運用する鎌倉投信の投資家向けツアーで訪れた地方と会社が気に入り、夫婦で移住を本気で考えるようになりました。東京と比べて投資関連のイベントが少なく、情報収集に困るかなとも思いましたが、特に不便は感じていません。むしろゆったりと自分のペースで投資できるようになりました。『林業と地域の活性化』に直接関わるという天職に巡り会えたと思っています」

――投資を始めたのはいつ頃ですか。

「20代の頃です。もともと競馬が好きで、色々なデータを分析しながら『投資』するのが趣味でした。ただ、競馬は自分の好きな馬ではなく、勝ちそうな馬に賭けないと勝てません。もうかるか全額損するか、ギャンブル性の高い競馬で稼ぐことに限界を感じ、株式投資を始めるようになりました」

「その頃は資産を増やしたい、もうけたいという気持ちがほとんどでした。給料以外の収入を得て、早くリタイアしたいと思っていたからです。米著名投資家のウォーレン・バフェット氏の影響もあって、成長が見込める『グッドカンパニー』を選んで投資しました。今は考え方や投資スタイルが大きく変わり、社会的意義の大きい『いい会社』への投資と、そうした会社で実際に働くのが生きがいです」

■投資元本2000万円が5000万円を超す資産に

――現在の資産配分は株式が中心ですね(図A)

「社会的価値を生み出すインパクト投資に区分している部分を含めて日本株が50%程度、外国株が20%強を占めていますが、投資経験を積み資産が増えていく中でハイリスク資産の比率を徐々に下げています」

「お金を増やすだけの目的ではなく、社会貢献的な投資にも興味を持つようになり、全国各地での様々な事業活動を応援する小口出資(クラウドファンディング)型のマイクロ投資ファンドや、お金が必要な企業にインターネット経由で小口融資して配当を受け取るソーシャルレンディングにも投資しています」

――目標とするリターンとリスクはありますか。

「現預金を含む資産全体で年3~4%程度のリターンを目指しつつ、リスクを年10%程度に抑えるようにしています。保有している投信は大部分が積極運用のアクティブ型です(図B)

「今の資産配分はこのリターンとリスクの数値を基に厳密な計算をして決めたものではなく、これまでの経験から恐らくこの資産配分にすると目標値を満たすだろうとしているものです」

「信託報酬などファンドの運用コストも少しは気にしますが、それよりも自分の考えと投資哲学が合致しているかどうかを優先してファンドを選びます。そのため、コンセプトがはっきりした『骨太』なアクティブ(積極運用)型ファンドを好んで買っているのです」

――投資を始めてからどれくらい資産が増えましたか。

「当初は保有資産が10万円だけでした。これまで元本ベースの投資額は約2000万円にのぼります。運用収益を上乗せすると、現在は保有資産額が5000万円を超えました」

■芯の通ったアクティブ型に投資

――「いい投資探検日誌」というブログタイトルの意味は。

「新しい商品も積極的に試しながら、いいものを発掘したいという思いを込めました。投資を通じて世の中の役に立ちたいという気持ちが強いので、その目的を果たせるような芯の通った投資哲学を持つ投資商品をこれからも見つけていきたいです」

「アクティブ型ファンドの投資哲学は目論見書、運用報告書やファンドマネジャーのインタビュー記事などで知るようにしています」

「アクティブ型投信の中には、あまり話題にはならなくても面白いコンセプトのものがあります。例えばM&A(合併・買収)されそうな企業に投資するファンドとか、投資対象が中小型株でも組み入れる株式を均等配分にしてリスクを抑えるファンドなどは、それぞれ個性的で味があると思います」

――積み立て投資もしていますか。

「基本的に積み立て投資が中心で、月に6万円ずつ積み立てています。個人型確定拠出年金のiDeCo(イデコ)も活用しており、毎月2万3000円を拠出。現在、運用資産額は150万円程度になっています。会社員だった妻は企業型確定拠出年金をイデコに移管し、現在同じく毎月2万3000円を積み立て投資しています」

――積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)を利用しますか。

「一般NISAを継続します。つみたてNISAは対象商品がかなり絞られてしまい、指数連動型のインデックスファンドが中心です。自分が投資しているアクティブ型ファンドをつみたてNISA向けで取り扱う金融機関も限られており、新しい口座を開設するのも面倒です」

――インデックス型に興味をそそられないのですか。

「インデックス型はいわば市場全体をまるごと買ってしまうので、投資に対する自分の思いが入る隙がありません。自分が選んだ会社に投資したいし、自分と考えが似た運用をしているアクティブ型が好ましいです。インデックス型に比べ多少コストが高く、リターンが市場平均を下回るアクティブ型ファンドであっても、リターンがリスクに見合っていて、リターンとリスクが許容できる範囲であれば、全く問題ないと思います」

■骨太のアクティブ型ファンドに期待

――これまで投資で失敗したことはありますか。

「アベノミクスが始まる前に住宅ローンを完済したのは悔やまれます。保有していた投信などを売ってローン返済に充てましたが、そのまま持ち続けていればかなり値上がりしていたはずなので少し残念です」

――これから投資に踏み出す若い世代にアドバイスを。

「まずは少額でいいので、なるべく早く始めることです。そして続けること、欲を出さないことが大事です。私自身も若いころから月々の積み立てに加えて、ボーナスなどからも捻出して投資に回していました。当時は投信積み立ても1万円からでしたが、今は100円からでも積み立てることができる投信もあるので、投資を始めるハードルは相当低くなっていると思います」

「預金だけだとお金は減ることはありませんが、それほど増えることは決してありません。時価が変動する未知の世界を少額から体験し、まず慣れてはどうでしょうか」

――資産運用業界に何か要望はありますか。

「最近はコストの安さを売りにしたインデックス型の投信が注目されていますが、商品のコンセプトが分かりやすくて投資家に訴えかけるものであれば、アクティブ型であっても買いたい人は少なくないと思います」

「独立系の運用会社は比較的そういったファンドをうまく運用しています。骨のある商品を上手に育てて、認定基準が厳しいつみたてNISAの対象商品に育て上げるくらいの気概を持って運用していってほしいと期待しています」

「ファンドマネジャーの情報や、運用目標とするリスクとリターンの組み合わせなど、定量、定性を問わず、運用会社がもっともっと情報開示を進めることで、個人投資家に評価されやすくなるのではないでしょうか」

(QUICK資産運用研究所 聞き手は西田玲子、高瀬浩)

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