2018年11月17日(土)

喫煙対策、遠い国際基準 WHOランク上昇1段階だけ

2018/1/30 13:00
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厚生労働省は30日、受動喫煙対策を盛り込んだ健康増進法改正案が施行されたとしても、世界保健機関(WHO)の基準に照らし合わせれば、現在の最低ランクから1段階しか上がらないことを明らかにした。多くの先進国や五輪開催国は屋内を全面禁煙とし、喫煙室の設置もできない。国際基準とはほど遠く、規制の甘さに批判の声が出そうだ。

WHOは医療機関や学校、交通機関など人が多く集まる場所8カ所で禁煙義務の法律があるか調査し、4段階で評価している。現行の日本の法律は受動喫煙対策を事業者の努力義務としており、最低レベルに分類されている。厚労省案を基に健康増進法が改正されれば、8カ所のうち4カ所で法的に禁煙が定められるため、評価は1段階上がる。

世界186カ国の中で、WHOが定める8カ所全てを法的に禁煙とし、最高ランクの評価に分類されるのは英国やカナダ、ロシアなど55カ国。州法で受動喫煙対策を定める米国は、ニューヨーク州が屋内全面禁煙としており、喫煙室の設置も認めていない。

フランスは学校を敷地内禁煙とし、医療施設や大学、運動施設では屋内禁煙で喫煙室の設置も不可。行政機関や飲食店などは原則屋内禁煙としつつ喫煙室を設置できる。

ドイツもフランスとほぼ同等の法整備だが、バーやスナックは75平方メートル未満であれば喫煙室がなくてもたばこを吸うことができる。公共交通機関でもバスやタクシーは喫煙室の設置はできないが、鉄道や船舶では認められている。

WHOや国際オリンピック委員会(IOC)は「たばこのない五輪」を目指しており、2月に開幕する平昌冬季五輪の開催国韓国を除く、直近の五輪開催地は飲食店など屋内を全面禁煙とした。ロシアも2014年のソチ冬季五輪をきっかけに屋内全面禁煙となった。日本は健康増進法が改正されて1段階上がれば、ポーランドなど世界47カ国と同じ評価となる。

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