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中小型株式ファンドが隆盛(投信観測所)

2018/1/31 12:00
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国内の中小型株式相場の活況が続いている。2017年の東証マザーズ指数の年間上昇率は約30%、日経ジャスダック平均の年間上昇率は約44%に達し、日経平均株価の約19%を大きく上回った。国内株式で運用する追加型の公募株式投資信託(ETF、ブル型などを除く)の年間上昇率をランキングしても、多くの中小型株ファンドが上位に入った。中でも目立ったのが、エンジェルジャパン・アセットマネジメントが投資助言をしているファンドで、上位10位の中で5本を占めた。

エンジェルジャパン・アセットマネジメントは独立系の投資顧問会社。野村総合研究所やドイツ銀行グループで企業調査を担当していた宇佐美博高氏が2002年に設立した会社で、新規株式公開(IPO)銘柄を含め中小型株の投資助言を専門としている。表のランキングでは2位の「小型株ファンド(愛称:グローイング・アップ)」、3位の「日興グローイング・ベンチャーファンド(愛称:グローイング・ベンチャー)」、4位の「SBI小型成長株ファンド ジェイクール(愛称:jcool)」、7位の「SBI日本小型成長株選抜ファンド(愛称:センバツ)」、10位の「SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ(愛称:jrevive)」はいずれもエンジェルジャパンの投資助言を受けている。

際立った運用成績の背景には、エンジェルジャパンの銘柄選定の目利き力があるようだ。例えば最新の月次リポートで「グローイング・アップ」の組み入れ上位銘柄を見ると、上位10銘柄のうち「インソース」や「SHIFT」など8銘柄は株価の年間上昇率が100%を上回っていた。中には10位の「ヤマシンフィルタ」のように、上昇率が500%を超えた銘柄もあった。

開示情報が少なくアナリストも多くない中小型株の分野で、同社は個別企業の面談調査を基に、地道に銘柄の発掘を続けている。投資先の選別にあたっては、運用チームの4人全員がそろって全ての個別面談をこなす。4人が異なる角度で質問し、投資判断に漏れのないようにするためだ。面談するのは年間で延べ約1000社。調査はIPOのタイミングで経営者と接触することから始め、投資先となった企業とは年4回ほど定期的に対話の機会を持つ。

1回あたり1時間程度の面談では、経営戦略についての議論に集中する。会社組織としてしっかりした仕組みができているか、経営目標が前倒しで実現できているか、ビジネス環境との見合いで先読みをし過ぎていないかなどをじっくりと見極める。企業の中長期での潜在成長力や割安性を重視しており、短期的な株価の上げ下げに着目して銘柄を選ぶわけではないという。

好調な運用成績を背景に、同社が助言を手掛けるファンドの多くは純資産残高が急増している。しかし中小型株は1社あたりの時価総額が小さいため、買い付け金額も限られてしまう。中小型株ファンドの資金流入が急激に増える局面では、同じ運用スタイルを維持できなくなるリスクがある。実際、ランキング4位の「jcool」と7位の「センバツ」は1月29日以降の新規購入申し込み受け付けが停止になることが決まった。

10位の「jrevive」は現時点で通常通り購入を受け付けているが、SBI証券や楽天証券などで販売額が多く、純資産総額は1月25日時点で335億円と、1年前に比べて277億円増加していた。「jrevive」とマザーファンドが同じ「SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ(年2回決算型)(愛称:jrevive2)」も純資産総額が421億円まで拡大している。新規の資金流入がこのまま続くと、これらのファンドも販売停止となる可能性がありそうだ。

(QUICK資産運用研究所 大沢崇)

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