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死から目をそらすため? 人が走り続けるのは…
編集委員 吉田誠一

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2018/1/30 6:30
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昨秋からの私のマラソンシーズンはかなり悲惨なものになっている。厳しく冷え込んだ昨年12月17日の、はが路ふれあいマラソン(栃木)は3時間50分43秒に終わった。後半、粉雪がちらつき始めた極寒との闘いは体にこたえた。

後半、粉雪がちらつき始めた極寒との闘いは体にこたえた(はが路ふれあいマラソン)

後半、粉雪がちらつき始めた極寒との闘いは体にこたえた(はが路ふれあいマラソン)

11月23日の大田原マラソン(栃木)で3時間59分41秒という自己ワーストを記録したのに続く惨敗。その後、でんぶの筋肉のひどいこわばりがなかなか取れず、3週間も走らずに過ごした。

1月8日ににわかに活力が戻り、再び走り始め、5日後に56歳の誕生日を迎えた。ここでようやく現状を把握し、何かを誓うという状態になった。

とにかく近年は練習量が少なすぎる。2011年には年間3500キロをこなし、13年も3100キロを超えたが、16年、17年は年間2500キロに終わり、ピーク時より1000キロも減った。これで記録を狙おうなどというのは間違っている。

月間450キロが当たり前という状態にしなければ、再浮上のきっかけはつかめないのではないかという極端な考えが突如として浮かんできた。その意気込みでランニングを再開した。

目安は週間100キロかな、なんてことを考えながら走り始め、第1週は80キロをこなした。しかし、押し寄せる寒波に負け、情けないことにまた走量が落ちてきている。

自分にとってランニングとは

こんなことを繰り返しながら、私はいつまで走り続けるのだろうか。ランニングを完全にやめようという思いには至らない。やめる理由が見つからない。

ただし、「なぜ走り続けるのだろう」という問いが、頭の中に大きな疑問として存在している。その点で、もやもやしている。

懸命にゴールを目指す出場ランナー(はが路ふれあいマラソン)

懸命にゴールを目指す出場ランナー(はが路ふれあいマラソン)

自分にとってランニングとは何なのだろう。趣味の一つであるのは間違いない。「趣味は?」と問われれば、その一つとして「ランニングです」と答える。

しかし、趣味とは何なのだろう。趣味は何のためにあるのだろう。人が生きていくうえで、趣味はどういう力になっているのだろう。

そんなことを考えていると、フランスの思想家、ブレーズ・パスカル(1623~62年)の「パンセ」にある「気晴らし」に関する言及に目がいく。

パスカルの話はこんなところから始まる。

「人々は、死もみじめさも無知も免れることができないので、そんなことを考えずにすませることで幸せになろうとした」

人は死すべき境涯に定められていて、それを突きつめて考えると何によっても慰められないから、生まれながらにして不幸なのだという。だからこそ、気晴らしとして賭け事や狩りに夢中になるのだという。

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