関西大と帝人系、刺しゅう糸で微弱な力測定
見守りセンサーなどに

関西大学の田実佳郎教授と帝人子会社の帝人フロンティアは、微弱な力を測定できる刺しゅう糸を開発した。変形すると発電する圧電繊維を使う。服への刺しゅうのパターンを変えれば、引っ張りや曲げ、ねじりなど着用部の変形の違いを把握できる。ペットの見守りセンサーなどの用途に向けて2018年内の実用化を目指す。
刺しゅう糸の直径は300~400マイクロ(マイクロは100万分の1)メートル。圧電繊維は高分子を引っ張って作る。導電性の繊維と組み合わせて刺しゅう糸にした。変形すると電気信号が出る。
刺しゅう糸は縫い方によって糸に加わる力の違いを区別できる。例えばチェーン状に縫うと伸縮時の電気が大きくなる。曲げ、ねじりなどに強く反応する縫い方もある。
電気信号は無線でスマートフォンなどに送る。専用アプリで力のかかり方から着用者の動きなどを推定できる。既存のカメラを使う見守りシステムと組み合わせれば、画面にうつらない時でもペットなどの行動が分かるという。
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