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小売業の17年明暗 スーパー2年連続減収

ドラッグ店好調、コンビニは鈍化

景気の拡大基調が続くなか、小売業で明暗が分かれている。2017年の全国スーパーの既存店売上高はネット通販などとの競争激化で2年連続で減った。コンビニエンスストアと百貨店も伸び悩む。一方、ドラッグストアはスーパーなどが得意とする食品や日用品を充実し客を呼ぶ。株高などで富裕層の高額品が好調な一方で、消費者の節約志向も根強く業種間の競争が激しくなる。

日本チェーンストア協会(東京・港)が25日発表した全国スーパーの既存店売上高は0.9%減だった。スーパーでは売上高の6割強を占める食料品が0.5%減り、食料品部門のマイナスは4年ぶりだ。

16年に天候不順で高騰した野菜の相場下落が売上高減に響いた。サンマやサケの歴史的な不漁で生鮮食品の売り上げが落ち込んだ。衣料品は2.3%減、住関連品も2.4%減だった。

業種間の競争も激しい。イオンの岡崎双一執行役は「ドラッグストアやディスカウントストアと価格で競争している。絶対に負けられない」と話す。16~17年に3度、食品・日用品を値下げしたが、競争は激しく17日からさらに100品目の値下げに踏み切った。

コンビニの成長も鈍化している。17年の既存店売上高は0.3%減と、3年ぶりマイナス。新規出店を加えた全店ベースでも1.8%増にとどまった。コンビニ間だけでなく、ドラッグ店との競争が激しい。17年はセブン―イレブン・ジャパンなど大手が相次ぎ日用品の値下げに踏み切ったが、既存店の客数減に歯止めがかかっていない。

好調なのがドラッグストアだ。医薬品や化粧品だけでなく、食品や日用品の品ぞろえを充実する。低価格志向の女性やシニアなど幅広い年齢層を取り込んでいる。市場全体で16年度まで16年連続で伸びている。足元でも大手のツルハホールディングス(HD)の既存店売上高は17年12月まで9カ月連続プラスだ。

ネット通販との競争も激しい。首都圏の食品スーパー、いなげやの成瀬直人社長は「特に日用品はネット通販の影響が大きい」と警戒する。一方、ローソンの竹増貞信社長は「ネット通販は家にいないと利用しにくく、ドラッグ店もまだ店数は多くない。近くにあるコンビニの利便性と店舗の魅力を磨くことが欠かせない」と話す。

百貨店は高額品が好調だが、地方は低迷する。17年の全国売上高(既存店ベース)は16年比で0.1%増と3年ぶりプラスだった。訪日客の増加で売上高の5%を占める免税販売が5割増と過去最高。主力の衣料品が夏場以降に上向いたほか、株高による資産効果で時計や宝飾などの高級品もよく売れた。

17年2月に売り場を改装した松屋銀座店(東京・中央)では数百万円する高級時計の販売が好調。松屋の秋田正紀社長は「高品質のものを長く使おうと考える富裕層が増えている」と喜ぶ。

だが富裕層と訪日客でにぎわうのは都市部の店舗のみだ。地方店舗は厳しく、17年は東北や北関東などの8店が閉店した。全店ベースでは4年連続で売り上げが減っており、本格回復には至っていない。

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