2018年10月17日(水)

英富裕層向け慈善イベントでセクハラ、政財界に波紋

2018/1/25 19:02
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【ロンドン=篠崎健太】英国で裕福な男性限定で開かれた慈善夕食会で、接客役の女性に下品なセクハラがあったことが分かり、英国内で波紋が広がっている。24日付の英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が潜入取材の結果として報じたもので、政財界の要人ら数百人が参加していた。主催団体は解散を表明したが、徹底調査を求める声があがっている。

イベントは18日夜にロンドン中心部の高級ホテルで開かれた。男性だけが招かれ、接客係として130人の女性が雇われた。女性は露出度が高い黒の衣服やハイヒールの着用が義務付けられ、内容を口外しないよう指示された。潜入したFTの女性記者によると、多くの女性が体を触られ、一部はホテルの部屋に誘われるなどが横行した。下半身を露出して見せつけた男性もいたという。

慈善活動の資金を集める一環で、ジョンソン外相との昼食会や中央銀行イングランド銀行のカーニー総裁とのお茶会への参加権をかけた競売も開かれた。いずれも当事者に無断で行われていた。

報道を受け、主催者の「プレジデンツクラブ」は解散を表明。同団体幹部は教育省の非常勤役職を辞任した。イベントには与党保守党の政治家らが参加していたほか、広告大手WPPなど大手企業が後援していたことも分かり、波紋が広がった。メイ首相は25日、滞在先のスイス東部ダボスで「記事を読んで率直にショックを受けた」と語った。

25日付の英一般紙や大衆紙の多くがこの問題を1面トップで報じた。英国では17年暮れにかけて、政権ナンバー2のグリーン筆頭国務相やファロン国防相がセクハラ疑惑で辞任するなど、政界でスキャンダルが相次いでいた。一部のエリートや富裕層による破廉恥な実態がまたも明らかとなり、根強い女性蔑視の風潮に怒りが広がった。

問題のイベントは30年以上にわたって毎年開かれ、慈善活動として子供向けの病院などに寄付をしてきた。これまでに総額2千万ポンド(約31億円)を集めていたとされる。

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