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トランプ氏、ダボスに大訪問団 反保護主義に対抗

(更新)

【ダボス(スイス東部)=河浪武史】トランプ米大統領は25日、世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)の会場に入り、26日に米大統領として18年ぶりの演説に臨む。主張の柱は「米国第一主義」で、ダボス会議が推し進めた経済のグローバル化と真っ向から対峙する。欧州首脳から保護主義を懸念する声が噴出する中で、約15人の閣僚級幹部を引き連れた大訪問団で対抗する。

24日に米国を出発したトランプ氏は、25日昼(日本時間同日夜)にダボスに入った。英国のメイ首相、イスラエルのネタニヤフ首相らと会談。同日夜に欧州の企業経営者らを招いた夕食会を開き、大型減税などの成果を説いて米国への投資拡大を呼びかける見込みだ。

ダボス会議最終日にあたる26日午後には、各国要人らを前に1時間の演説に臨む。就任2年目に入ったトランプ氏にとって「米国第一」を改めて宣言する場となる。ムニューシン財務長官は「自由で公正かつ互恵的な貿易関係を各国に訴えることになる」と説明する。

「互恵的な貿易」はトランプ大統領が通商政策を巡って好んで使うキーワードだが、要は一方的に膨らんだ米国の貿易赤字削減を目指すということだ。20カ国・地域(G20)首脳会議などでトランプ氏は、「互恵貿易」の意味を「相手国が米国製品に高関税を課しているなら、同率の関税を相手国の製品にも課すということだ」と率直に説明したことがある。

ホワイトハウスによると、24日までにムニューシン氏のほかロス商務長官、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表ら閣僚7人がダボス入りした。クシュナー大統領上級顧問ら主要幹部を含めれば既に13人。25日にはティラーソン国務長官やコーン国家経済会議(NEC)委員長らもそろう。

今回のダボス会議ではドイツのメルケル首相やフランスのマクロン大統領らから、トランプ政権の「米国第一主義」を暗に批判する発言が既に噴出する。トランプ氏は主要閣僚をずらりとそろえて力をみせつけ、米国批判に徹底対抗する。

異例の大訪問団の裏には政権引き締めという狙いもある。ティラーソン氏やコーン氏らはトランプ氏との確執が取り沙汰され、辞任観測が浮かんでは消える。選挙戦から再側近の一人だったロス氏にも、トランプ氏は「通商政策が手ぬるい」と厳しい評価を下したとされる。

トランプ氏はダボス会議で「米国第一主義」を再び唱え、閣僚にも強く同調を求める。ムニューシン氏は24日朝に記者団を集めて「貿易面でみれば、ドル安は米国にとっていいことだ」と言い放ち、為替政策でも自国主義をにじませた。ロス商務長官も記者団に「多くの貿易措置を引き起こしたのは、相手国の不適切な振る舞いだ」と述べ、中国などとの通商摩擦に備える考えを強調した。

米政権は22日、太陽光発電パネルと家庭用洗濯機にセーフガード(緊急輸入制限)を発動すると発表した。米国は秋に中間選挙を控える。トランプ氏にとってのダボス会議は、世界経済の主導者としてではなく、米労働者の内向き志向に働きかける色彩が強まりそうだ。

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