ソニー・ゲーム子会社社長「顧客との接点増やす」

2018/1/26 6:30
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ソニーのゲーム子会社、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)の小寺剛社長は25日、2017年10月の社長就任以降、初めて日本経済新聞社の取材に応じた。SIEの家庭用ゲーム機「プレイステーション(PS)4」の累計販売台数は7000万台を超えた。小寺社長に展望を聞いた。

ソニーでポータブルオーディオ事業などに携わった

ソニーでポータブルオーディオ事業などに携わった

――PS4は発売から4年を過ぎても販売台数を伸ばしています。

「PS4はSIEのゲーム事業の知見や経験が詰まっている。PSというゲーム機器のプラットフォームに、交流サイト(SNS)のようにクリエーターやユーザーのつながりを強化できるテクノロジーを融合させた」

「米フェイスブックなどがSNSのコミュニティーからエンターテインメントの世界への参入を模索しているのに対し、SIEはPSからSNSやサービスに事業を広げている。顧客との接点を増やしてつながりを深めることで、最高の遊び場を提供したい」

――ゲームのユーザーのトレンドはどう変化していますか。

「オンラインゲームでは複数人の共同プレーが浸透している。ほかのユーザーのプレーを観戦したり、支援をしたりといったように楽しみ方は幅広い。eスポーツ(ゲーム対戦競技)もその1つだ。新しい体験に対するユーザーの障壁は低くなっている」

「ゲーム市場は多様化しており、ひとくくりでは語れない。技術の進化や地域文化の特性も考慮しないといけない。動向をしっかり把握し、既存の型にはまらないようにしたい。これまでもスマートフォン(スマホ)向けゲーム開発のフォワードワークス(東京・港)の設立や、仮想現実(VR)のプラットフォームの導入などに取り組んできたように、新しいマーケットをとらえるための挑戦を続けたい」

――小寺社長はソニーの執行役員も兼ねています。グループ全体でSIEはどのような立ち位置になりますか。

「SIEの強みはゲームを核として顧客との接点を広く持ち、つながり続けるPSというプラットフォームを提供していることだ。プラットフォーム事業を深化させることで、ソニーグループのビジネスに貢献できる」

「SIEの顧客はゲームを楽しむユーザーだ。そこにしっかりとフォーカスしてきたことで、ハードやソフトの売り切りではなく、継続的に収益を上げる『リカーリング・ビジネス』でも成功できた」

――社長に就いて3カ月が過ぎました。SIEをどのように経営していきますか。

「副社長だったときも前任社長のアンドリュー・ハウス氏とチームで運営しており、大きな方向性は変わらない。SIEという会社には、ゲームにかかわるすべてのものが入っている。ハードやソフト、ネットワークを包括的にとらえながら、PSというプラットフォームをさらに強化する」

「1992年のソニー入社から、ポータブルオーディオや車載装置、デジタルイメージングといった事業にかかわった。職種も管理やマーケティング、商品企画などを経験してきた。同じ物事であっても立場によって見方や行動は異なる。多様な視点を1つの方向にまとめていくために、これまでのキャリアを生かしたい」

(聞き手は企業報道部 広井洋一郎、桜井芳野)

[日経産業新聞1月26日付]

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