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2017年の映画興収は歴代2位、高校生が増える

左から松竹の迫本淳一社長、東宝の島谷能成社長、連盟の岡田裕介会長(東映グループ会長)、東映の多田憲之社長、KADOKAWAの井上伸一郎社長

日本映画製作者連盟(東京・中央)は25日、東京都内で記者会見を開き、2017年の映画の興行収入が前年比2.9%減の2286億円だったと発表した。「君の名は。」などの大ヒットに恵まれた16年には及ばなかったが、興収の統計を発表し始めた00年以降で2番目の高水準となった。岡田裕介会長(東映グループ会長)は「メガヒットはないが、全体として力を付けている」と評価した。

来場者の年齢層の幅が広がっている。東宝の島谷能成社長は「13年に全体の4%だった高校生の比率が2倍になった」と17年の成果を説明した。13年に高校生の入場料を下げた効果が出ているほか、16年に公開した「君の名は。」を見に映画館を訪れた高校生が定着してきたとみている。

作品の輸出も13年から5年連続で2ケタで伸び、17年は2億ドルを超えた。好調とはいえ、大きな成長は見込みにくい国内市場から、各社が海外に進出する取り組みを進めているためだ。

17年には海外でも興収を上げた「君の名は。」のほか、韓国や中国でリメークが盛んだった。東宝の島谷社長は「日本の企画を海外が求めていることへの手応えを感じた」と指摘。KADOKAWAの井上伸一郎社長も「実写ものはアニメに比べて難しいが、『貞子』などのキャラクターものには活路がある」と語った。

世界では日本の興収の20倍の市場がある。松竹の迫本淳一社長も「国内が良くても、広い市場を求めなければいけない。成功のカギは現地化だ」と、ラスベガスで開いた歌舞伎の公演などを例に、海外の需要を掘り起こす重要性を説明した。

邦画でヒットの目安といわれる10億円を超えた作品は38本あった。トップは「名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)」で68億9000万円。2位に「映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険」、4位に「劇場版ポケットモンスター キミにきめた!」が入るなど、大ヒットがない中で定番のアニメが安定して稼いだ。

洋画は前年比18.6%増と好調だった。124億円で首位の「美女と野獣」などがけん引した。

インターネットを通じた動画配信サービスの台頭を受け、東映の多田憲之社長は「動画配信の台頭などで荒波にもまれた年」とも評した。東宝の島谷社長も「動画配信とのいい共存関係を探っていかなかればいけない」と話す。各社は米ネットフリックスなどへの作品の提供なども進めており、共存関係づくりを探っている。

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