噴火から一夜、温泉街に不安 県警は現場調査中止

2018/1/24 11:30
保存
共有
印刷
その他

草津白根山の噴火から一夜明けた24日、山頂付近に取り残された人がいないかを調べるため、群馬県警や消防が現地に入ったが、火山性微動が観測されこの日の調査を打ち切った。噴火で営業を中止したスキー場は一部が再開したが、麓近くの草津温泉では宿泊施設にキャンセルが相次いでおり、不安を口にする人が目立った。

一夜明け、スノーモービルで現場に向かう群馬県警の警察官ら(24日午前、群馬県草津町)=目良友樹撮影

一夜明け、スノーモービルで現場に向かう群馬県警の警察官ら(24日午前、群馬県草津町)=目良友樹撮影

午前9時すぎ、県警と吾妻広域消防本部の約60人がゲレンデ中腹にあるロープウエー山麓駅付近に集合。取り残された人がいないか、約2.4キロ離れた山頂駅付近を調べるため数人が先遣隊として雪上車で出発したが、午前11時ごろ火山性微動が観測されたため中断した。

噴火で営業を中止していた草津国際スキー場は午前8時半、山頂まで続く4カ所のゲレンデのうち麓側の2カ所が再開した。スキー場関係者によると、噴火した本白根山から約5キロ離れており「昨日も噴石はなかったため安全と判断した」という。

男性スキー客(35)は26日まで有給休暇でスキーを楽しむ予定だが「また噴火があったらと思うと怖い」と不安げ。女性スキー客(32)は噴火があった本白根山の山頂を見上げ「少しでも異変を感じたらすぐに逃げます」と話していた。

草津白根山に近い草津温泉はスキー客でにぎわうハイシーズンだったが、草津温泉最大級の宿泊施設「ホテル桜井」では噴火以降、キャンセルの連絡が相次ぐ。草津国際スキー場から1キロほどにある旅館、望雲(群馬県草津町)でもキャンセルが出た。

草津町によると、2017年の観光客数は約325万人で前年から5%増。近年は外国人客が急増するなど右肩上がりが続いていた。同町商工会の黒岩武事務局長(65)は「大学の春休みが始まる1~2月は多くの若者が訪れるかき入れ時。飲食店の売り上げも伸びる。この時期の噴火は痛い」とため息をついた。

影響は教育現場にも及んでいる。同スキー場から南に約1キロ離れた町立草津中は当面、校外活動を控える。スキー場での部活動も中止し、開催を予定していたクロスカントリーの大会会場を他の地域に変更するという。山本徳幸教頭は「本白根山の鏡池付近は高山植物が豊かで校外学習に適した場所。火山活動が早く収まるといいが……」と気をもんでいた。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]