2019年1月17日(木)

緩和の出口「検討する局面ではない」 黒田総裁

2018/1/23 15:00 (2018/1/23 15:41更新)
保存
共有
印刷
その他

日銀の黒田東彦総裁は23日午後3時30分から、金融政策決定会合後の記者会見に臨んだ。年明けから海外の投資家を中心に、日銀が金融政策の正常化に向けて動き出すとの見方がくすぶる。黒田総裁は会見で、「物価安定目標にはまだ距離があり、(金融緩和の縮小に向けた)いわゆる出口のタイミングやその際の対応を検討する局面には至っていない」と述べた。

金融政策決定会合を終え、記者会見する日銀の黒田総裁(23日午後、日銀本店)

金融政策決定会合を終え、記者会見する日銀の黒田総裁(23日午後、日銀本店)

同日の決定会合は金融政策の現状維持を決め、経済・物価情勢の展望(展望リポート)を公表した。政策委員による物価や成長率の見通しに大きな変更はなく、足元の景気については前向きな見方を維持している。23日の日経平均株価は米国の株高を受けて続伸、円相場は1ドル=110円台後半で推移している。

日銀は23日の金融政策決定会合で短期金利をマイナス0.1%、長期金利をゼロ%程度に誘導する金融緩和策(長短金利操作)の現状維持を決めた。緩和策を粘り強く続け、2%の物価安定目標の達成を目指す。景気は「緩やかに拡大している」との判断を維持した。

黒田東彦総裁が同日午後に記者会見を開き、決定内容の詳細を説明する。金融政策の現状維持は片岡剛士審議委員を除く8人の賛成多数で決めた。上場投資信託(ETF)などの資産買い入れ方針は全員賛成で現状維持を決めた。3月末に期限を迎えることになっていた金融機関向けの貸出支援制度を1年延長することも決定した。

同日公表した「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」では2018年度の実質成長率の見通し(中央値)を1.4%で据え置いた。好調な世界経済を反映し、委員の予測の最高値と最低値を除いた大勢見通しは前回の1.2~1.4%から1.3~1.5%に切り上がった。

物価見通しも据え置いた。原油価格は上昇しているが、物価動向のカギを握る18年の春季労使交渉の行方を見極める。昨年11月の消費者物価指数(CPI)の上昇率は生鮮食品を除くベースで0.9%と、日銀が掲げる物価安定目標には遠い。

日銀は景気回復に伴う需給の引き締まりで、いずれ物価上昇の速度が上がるとみており、2%の物価目標の達成時期の見通しは「19年度ごろ」のまま据え置いた。

日経電子版が2月末まで無料!いつでもキャンセルOK!
お申し込みは1/31まで

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報