2018年11月17日(土)

九州と四国つなぐ新幹線は実現可能? 大分市が試算

科学&新技術
BP速報
2018/1/19 23:00
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日経コンストラクション

大分県と愛媛県を海底トンネルでつなぐ新幹線のルートについて、大分市は1日6800人の利用者を確保すれば黒字化できるとの試算結果をまとめた。単線で松山―大分間を1日32往復すると仮定している。佐藤樹一郎大分市長が2018年1月10日の定例会見で発表した。

大分市が検討しているのは、大分県の佐賀関(さがのせき)半島と愛媛県の佐田岬半島を結ぶ豊予海峡ルート。2016年度に実施した前回調査で費用便益比が最大になると試算した海底トンネルで単線の新幹線を整備するケースを調べた。松山駅と大分駅を結ぶ146kmのルートについて、列車のすれ違いができる中間駅を設定してルートや運行ダイヤなどを検討した。

中間駅は大分市佐賀関付近と愛媛県伊方町付近、さらに同県大洲市か八幡浜市付近の3カ所と想定。松山駅から大分駅までの所要時間は、ノンストップだと36~43分程度、各駅に停車すると53~59分程度となった。

調査の前提としたルートと中間駅(資料:大分市)

調査の前提としたルートと中間駅(資料:大分市)

大分側と愛媛側それぞれの陸上部と海底トンネル、中間駅を含めた事業費は6740億円。車両の費用を含めた総事業費は6860億円に及ぶ。この事業費を反映した費用便益比は1.19~3.3になり、移動時間短縮などの経済効果が費用を上回る結果となった。

営業損益についても試算した。運行経費や車両の減価償却費などを含めた年間の営業費用は141億円。これと同額の収入を得るには、1日当たりの利用者が6800人必要となる。大分市では、1日当たり約1万8000人の利用を見込んでいるので、営業損益は初年度から黒字になる計算だ。

ただし、営業費用にはトンネルや陸上部、駅などの建設費や維持管理費は含んでいない。

大分市では九州、四国、中国の各地方を太平洋側でつなぐ豊予海峡ルートを形成することで、経済的な発展やリダンダンシー(冗長性)の確保につながると期待している。今回の調査では、観光圏の形成や産業面での連携を強化することで生じる効果についても調べた。

(ライター 山崎一邦)

[日経コンストラクションWeb版 2018年1月19日掲載]

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