2018年5月26日(土)

人命救助だけじゃない ドローン、18年はここでも活躍
VentureBeat

コラム(テクノロジー)
科学&新技術
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2018/1/21 6:30
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 2018年にはドローン(小型無人機)の可能性がさらに広がるだろう。複数の高機能カメラと高精度GNSS(全地球航法衛星システム)を搭載することで、ナビゲーション能力は現行モデルよりも格段に上がる。さらに、超急速充電と持続時間の長いバッテリーの活用により、飛行範囲は大幅に広がり、様々な任務をこなせるようになる。

 このため、今年はドローンを業務に組み入れる業界はますます増えるだろう。以下は特に注目すべき3つの分野だ。

独ボロコプター社が開発中の人が乗れるドローン
(C)Volocopter GmbH

独ボロコプター社が開発中の人が乗れるドローン
(C)Volocopter GmbH

1.ドローン活用でビッグデータ

 ドローンはまさに鳥の目のように見下ろしてデータ収集することができる。天候や交通の流れ、さらには災害予測など多様な分野に大きく貢献できる。ドローンを何台も使えば道路状況に関するデータをリアルタイムで収集・分析し、渋滞緩和に役立つデータの蓄積が可能になる。さらに、交通監視カメラとは異なり、様々な角度から観測できる柔軟性があり、事故現場に迅速に送り込めるため、道路の監視役にうってつけだ。

 17年には、ドローンはハリケーンや山火事など自然災害の被害を判断するのに役立った。さらに18年には、こうしたデータがさらに多くの人命救助に不可欠なことを証明できるかもしれない。既にこうした分野でのデータ収集や分析にドローンを活用している企業は現れている。米ケスプリーは保険金請求の効率化や、アナリストによる災害規模の把握を支援するため、クラウドと連動した空を監視する情報プラットフォームを提供している。米サイファイワークスは確実なペイロードデータを持つ飛行時間の長い係留型ドローンに特化し、消防や警察などに重要な情報やリアルタイムの映像を供給する。これは防衛、公安、民間産業での利用が想定されている。さらに、スイスのフライアビリティは橋や鉱山などあらゆるモノの安全性を向上させるため、屋内や閉鎖的な空間を探索する調査ドローン「エリオス」を開発した。

 ドローンが収集したデータは、ドローン産業自体にとっても有益だ。「スマートドローン」はドローンの飛行に関する大量のデータを保有しているため、自力で危険を回避する能力に加え、ドローン同士で通信して安全な飛行経路について交渉したり、状況に応じてリアルタイムで自動的に飛行経路を変えたり、危険性が高いことがデータで示されれば任務そのものを中止したりする能力がさらに高まる。人工知能(AI)を搭載したドローンが登場すれば、米航空宇宙局(NASA)が開発中のドローンの航空管制システムはいずれ不要になるかもしれない。

 もちろん、ドローンが「ビッグブラザー(英国の作家ジョージ・オーウェルの小説に登場する架空の独裁者)」の手先になり、上空から私たちを見張る懸念もある。消費者はプライバシーを犠牲にしても利便性が増す方に傾きがちだが、規制当局は今年ドローンの運用指針をまとめるにあたり、こうした問題に注意しなくてはならない。

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