2018年1月22日(月)

対北朝鮮 EUと連携強化へ 議長国ブルガリアと首脳会談

政治
2018/1/14 18:45 (2018/1/15 2:43更新)
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 【ソフィア=山崎純】欧州歴訪中の安倍晋三首相は14日、欧州連合(EU)で議長国をつとめるブルガリアのボリソフ首相とソフィアの首相府で会談した。核・ミサイル開発を進める北朝鮮問題での連携を確認する見通しだ。日本とEUの経済連携協定(EPA)の早期発効を目指すことも合意する。議長国に北朝鮮や通商問題でEUを主導してもらう狙いだ。

 「北朝鮮はここを射程に入れるミサイルを発射しており、欧州全体にとって脅威だ」。安倍首相はブルガリア訪問に先立つバルト3国との首脳会談でこう指摘した。各国の首都が北朝鮮のミサイルの射程に入ることに触れ、連携を呼びかけた。

 欧州各国は、拷問や外国人拉致など北朝鮮の人権問題に関心が高い。北朝鮮の人権問題の非難決議案を毎年、日本と共同で国連に提出してきた。

 一方、核・ミサイル開発は欧州各国には、長く「対岸の火事」だった。だがミサイル技術の急速な進展で、欧州にも北朝鮮の脅威が身近になる。安倍首相は各国の警戒感を喚起し、人権問題が中心だった日欧の連携を核・ミサイル問題まで広げて北朝鮮包囲網につなげたい考えだ。

 もう一つの論点は昨年末に合意した日欧EPAだ。日本とEUの議会承認を経なければ発効しない。日本は英国がEUを離脱する2019年3月までに発効させ、EU離脱後の英国と日欧EPAをベースに新たな通商協定を協議する方針だ。

 そのためには日欧EPAを今夏までに署名し、双方が今年の議会に協定案を提出することが必要だ。EU議長国のブルガリアにEU内の議論の加速を求める意向だ。

 日本が手続きを急ぐのは、米国を含む12カ国でいったん2016年に署名した環太平洋経済連携協定(TPP)の推移が記憶に残るからだ。TPPはその後、17年に誕生したトランプ米政権が離脱を表明し、一時は空中分解寸前に陥った。発効までに期間があるほど、政治的なリスクが高まる。日欧EPAはできる限り早期の発効を促す方針だ。

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