2018年1月19日(金)

米、イラン制裁再開せず 核合意修正求める
財務省は制裁対象に14団体・個人を追加

トランプ政権
北米
2018/1/13 7:28
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 【ワシントン=川合智之】トランプ米政権は12日、米欧など6カ国とイランが2015年に結んだ核合意に基づく対イラン制裁の解除を継続すると発表した。欧州などの要請を受けて核合意の枠組みは維持したが、トランプ大統領は声明で「これが最後のチャンスだ」と強調。核合意の修正を要請し、修正に至らなければ「直ちに離脱する」と警告した。

 トランプ氏は声明で「15年にオバマ政権は、強力な多国間制裁を愚かにも捨て去った」と批判。長距離弾道ミサイルの開発・発射なども制裁再開の条件に含めるよう要請した。

 米政府は制裁再開の是非を120日ごとに米議会に報告するよう義務づけられており、次の期限は5月となる。トランプ氏はそれまでにイランと再交渉するよう欧州諸国に要求。米議会に対しても、制裁再開を視野に再開条件を見直す法改正を求めた。

 イランへの懸念を強めるトランプ氏の意向を受け、米財務省は同日、核合意とは別に、イランのラリジャニ司法府代表ら14団体・個人を新たに制裁対象に指定した。人権侵害やミサイル開発に関与したとしており、米国の資産凍結や取引禁止を科した。

 イランは反発している。ザリフ外相は12日、ツイッターで「トランプ氏の発表は確固たる多国間合意を傷つける絶望的な試みだ」と指摘。核合意に再交渉の余地はないとしたうえで「米はイランのように(核合意を)完全に履行しなければならない」と批判した。

 イランの核開発を巡って、米中ロ英仏独の6カ国はイランと15年7月に「包括的共同作業計画」で最終合意した。濃縮ウラン貯蔵量や遠心分離機の削減などでイランの核開発を制限する代わりに、米国や欧州連合(EU)は核関連の制裁を解除する内容で、16年1月に履行された。

 中東の核開発ドミノを阻止する動きとして評価されたが、イランと敵対するサウジアラビアやイスラエルは反発。トランプ氏もかねてオバマ前政権が主導した合意内容に不満を表明していた。

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