2018年9月19日(水)

ドイツ、大連立へ一歩 二大政党が本協議入りで合意

2018/1/12 22:02
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 【ベルリン=石川潤】メルケル独首相が率いるキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)と第2党のドイツ社会民主党(SPD)は12日、大連立政権に向けた正式な協議に入ることで合意した。難民問題や税・社会保障で歩み寄り、協議継続の条件が整ったと判断した。2017年9月の議会選挙以降に続いた政治空白の回避へ一歩前進したが、連立実現にはハードルも残る。

 メルケル氏とSPDのシュルツ党首が12日午前、ベルリン市内で記者会見して明らかにした。メルケル氏は「世界は我々を待ってくれない。欧州のためにも新たな出発が必要だ」と指摘。シュルツ氏は両党の合意について「すばらしい成果を手にした」と強調した。

 連立の事前協議は7日に始まり、11日に結論を出す予定だった。最終日は徹夜のマラソン協議となり、12日午前になってようやく合意に達した。

 対立していた難民問題では、年間の受け入れ人数をCDU・CSUが主張していた20万人から22万人に事実上、引き上げた。SPDが主張していた難民の家族の受け入れについては、ごく限定的に進めることにした。

 税制では、100億ユーロ(1兆3400億円)規模の減税を段階的に進める。SPDが財源の一部として主張していた高所得者への増税は実施しないことにした。医療保険改革では、SPDが提案していた公的保険と民間保険の一本化は見送り、公的保険加入者の負担軽減策にとどめた。

 SPDは21日に党大会を開き、代表者による投票で大連立に向けた本協議に入るという執行部提案の是非を判断する。党大会で認められれば、22日にも本協議に入り、正式な連立合意を目指す。SPDは連立合意が成立した後にも、党員投票を実施する考えだ。

 党内には若手組織を中心にCDU・CSUとの連立に慎重な意見が多いため、大連立政権が誕生するかはなお不透明な面がある。政権の発足は順調に進んだ場合でも3月以降になる見通しだ。

 今回の合意では、財政にも配慮した現実的な政策が並び、医療保険改革や税による所得再配分の強化といったSPDの看板政策は軒並み見送られた。SPDの一般党員がどのような反応を示すかが焦点になる。

 仮に連立協議が決裂した場合には、CDU・CSUによる少数与党内閣や再選挙が選択肢になる。CDU・CSU、自由民主党、緑の党との3党連立を再び探るべきだとの意見もくすぶる。

 本協議では今回の合意をもとに、より詳細に政策を詰めていく。さらに財務相や外相などの閣僚ポストをどう配分するかも焦点になる。

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