2018年1月18日(木)

除雪車出動に遅れ JR信越線大雪で立ち往生

社会
2018/1/12 21:08
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 JR信越線の普通電車が新潟県三条市で11日夜から約15時間半、大雪のため立ち往生した。JR東日本は12日、降雪量が多く、除雪が追い付かなかったとの見方を示した。一晩中、車内に閉じ込められた乗客約430人は、不安な一夜を過ごした。

雪で立ち往生したJR信越線の車両から降りる乗客(12日早朝、新潟県三条市)=共同

 新潟地方気象台などによると、12日は新潟市で8年ぶりとなる80センチの積雪を観測。三条市では11日午後6時から7時までの1時間で8センチの降雪を記録するなど、県内全域で大雪が降り続いた。

 JR東日本新潟支社によると、電車が立ち往生したのは、11日午後6時55分ごろ。直後は社員が人力で除雪を続けたが、降雪が多く間に合わなかった。駅で運転を取りやめれば立ち往生は免れたが、電車の前面に雪かきを装備していたため、運行可能と判断したという。

 除雪車の出動も遅れ、配備先の長岡駅から現場に向かったのは12日午前1時半ごろ。現場到着は同9時半ごろにずれ込んだ。1時間弱で除雪作業は終わり、同10時26分に運転を再開した。

 新潟支社は12日夜、記者会見を開き担当者が陳謝。「お客さまをこれだけ長くお待たせし、不十分な結果になった。どこが悪かったのか今後検証したい」と述べた。さらに同支社は「県内全域で降雪量が多く、対応が後手に回った可能性はある。除雪車の出動はダイヤの調整が必要で時間がかかる」と説明している。

 電車はダイヤが乱れ、乗客は普段よりも多かった。雪の影響で停車した際には「発車を試みたがだめだった」という内容のアナウンスが流れた。新潟県長岡市の高校3年生(17)も「間もなく帰れるだろう」と思っていた。

 しかし、いつになっても電車は動かない。1カ所しかないトイレは混み合い、何十分も待つ人も。「救援物資を配る予定」と放送があったが、なかなか届かなかった。

 楽観的なムードだった車内には次第に、いら立ちが募った。年配の男性が乗務員に「どうなっているんだ」と詰め寄る姿もあった。

 新潟県見附市の男性会社員(24)は「車内がぴりぴりした原因は、JRの説明不足。まさか帰りが日付をまたぐとは思わなかった」と話す。

 終わりの見えない状況の中、乗客は互いに声を掛け、助け合った。日付が変わったころから、席を譲り合うように。トイレットペーパーがなくなると、乗客同士でティッシュペーパーを融通し合った。

 携帯電話の電池が少なくなって、家族と連絡が取れない人も多かった。未明になって迎えが来た人の名前がアナウンスされるようになると、充電器をみんなで使い回し、車内のコンセントから少しずつ充電していた。

 朝に父親が迎えに来た専門学校生の男性(20)は「眠くて疲れた。今はゆっくり休みたい」とほっとした様子で話した。〔共同〕

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