2018年2月22日(木)

河野外相、26億円拠出を表明 ロヒンギャ帰還を支援

政治
東南アジア
2018/1/12 20:00
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 【ヤンゴン=小谷洋司】河野太郎外相は12日、ミャンマーの首都ネピドーでアウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相に会い、イスラム系少数民族ロヒンギャの難民問題などを協議した。両氏は多数派仏教徒などとの民族融和が重要との考えで一致。河野氏は難民の帰還を支援するため日本政府が新たに総額2300万ドル(約26億円)を拠出すると表明した。

会談後に共同会見する河野外相(左)とミャンマーのアウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相(12日、ネピドー)

 昨年8月のロヒンギャ系過激派組織による治安部隊襲撃以降、掃討作戦を逃れ西部ラカイン州などから隣国バングラデシュに出たロヒンギャは65万人に達したとされる。

 河野氏は会談で、国連や人道支援組織、メディアのラカイン州への受け入れ拡大や、難民の安全で自発的な帰還と再定住の実現をスー・チー氏に要請。アナン元国連事務総長が率いた諮問委員会がまとめた、ロヒンギャ問題解決のための勧告の履行も求めた。

 スー・チー氏は「バングラデシュとの同意に基づき難民の帰還を進める」と改めて表明。アナン勧告の実施にも取り組む意向を示した。会談後の共同会見では「ラカイン州のすべてのコミュニティーの融和と信頼構築が重要」と話し、日本の支援への謝辞を述べた。

 日本政府の新たな支援2300万ドルのうち300万ドルは12日に閣議で決まった。2017年度補正予算案に別途2千万ドルを盛り込んでいる。国会で承認されれば日本のロヒンギャ関連支援は累計で5760万ドルになる。

 河野外相は続けてミン・アウン・フライン国軍最高司令官とも会談した。国軍は10日、ラカイン州の村で昨年9月に治安部隊によるロヒンギャ殺害があったことを初めて認めたばかり。司令官は遺憾の意を示し、「一部の者が軍の統制から外れた行為をした。処罰する」と発言したという。

 ミャンマーの憲法上、治安対策などは国軍の専権事項で、スー・チー氏には指揮権がない。スー・チー氏は河野外相との共同会見で国軍が殺害を認めたことに触れ、「国軍は(関係者を)処罰するとしている。法の支配のうえで一歩前進だ」と発言していた。

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