2018年7月22日(日)

トランプ氏、イラン制裁の解除維持か 核合意破棄を回避
米報道

2018/1/12 18:00
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 【ワシントン=川合智之】ニューヨーク・タイムズ(電子版)など複数の米メディアは、トランプ米大統領が12日、米欧など6カ国とイランが2015年に結んだ核合意で解除された対イラン制裁の再開見送りを発表すると報じた。核合意は維持する見通しだが、合意の枠外でイラン当局者に対する新たな制裁を科す可能性も浮上している。

 核合意の破棄はトランプ氏が大統領選で掲げた公約だ。だが制裁を再開すれば合意の枠組みが崩れ、イランが核開発を再開するとの懸念が強い。このためトランプ氏は定期的に制裁を再開するかどうかを判断し、これまでは再開を見送ってきた。12日は直近の判断期限にあたる。

 核合意参加国の間では、制裁再開を危ぶむ声が強い。欧州連合(EU)のモゲリーニ外交安全保障上級代表は11日、仏独英とイランの外相と会談後の記者会見で「イランは核合意を実行している」と強調。トランプ氏に核合意を維持するよう呼びかけた。トランプ氏が制裁再開の見送りを決断すれば、欧州各国の懸念はひとまず弱まる。

 ただ、トランプ氏がイランを敵視する姿勢に変化はみえない。17年10月にイランが核合意を順守しているとは「認めない」と表明した。制裁を再開するかどうかなどの判断は議会に委ね、議会や関係国が問題を解決できなければ「核合意を破棄する」と警告した。

 トランプ氏は11日のマクロン仏大統領との電話協議でも、中東地域を不安定にするイランの行動を止める必要があると従来の主張を繰り返したもようだ。マクロン氏は「全参加国が核合意順守の重要性を再確認した」と述べて合意維持を重ねて要請したが、ニューヨーク・タイムズは「トランプ氏を怒らせかねなかった」との米政府高官の発言を伝えた。

 12日は核合意に基づく制裁の再開は見送る可能性が濃厚だが、トランプ氏は17年末に始まったイランの反政府デモで数千人が拘束されて死傷者も出たことも問題視している。デモ制圧を巡る人権侵害などを理由に合意の枠外でイラン当局者への追加制裁を科すとみられている。追加制裁を通じて、イランへの強硬姿勢を改めて示す方針のようだ。

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