2018年12月18日(火)

看板選手の米挑戦、日本球界に大きなメリット

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2018/1/14 6:30
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2018年は日本ハムからポスティングシステムでエンゼルスに入団した大谷翔平選手(23)をはじめ、日本選手の米大リーグ挑戦が相次ぎます。手塩にかけて育てた主力が海外へ流出するのは、戦力や興行の観点で見れば球団の大きな損失でしょう。ですが、国内のプレーヤーの士気を高め、野球人気の回復にもつながる効果は見逃せません。長期的な視点では、日本球界の発展に多くのメリットをもたらしてくれると信じています。

外野手としてスタメン出場も

大谷は大リーグでも投打の二刀流に挑む=ロイター

大谷は大リーグでも投打の二刀流に挑む=ロイター

大リーグでも投打の二刀流に挑む大谷選手は、国内にいたときよりも打者での出場機会が増えると予想され、投手としてはもちろん、打者でも注目の高さを裏切らない数字を残してくれるのではないかと期待しています。

日本球界では1軍登録される最大28人のうち、実際に試合に出場できるのは25人まで。登板予定のない先発投手ら3人は「上がり」と呼ばれてベンチを外れます。ですが、大リーグでは公式戦に出場できる選手枠は25人と限られていて、毎試合、25人全員がベンチに入ります。大リーグでは本塁打を打てる代打は非常に重宝されるので、大谷選手は指名打者でのスタメンに加え、登板の前日や翌日にも常に「何かあったら代打で」というスタンスで起用されるのではないでしょうか。外野手としてスタメン出場というのも可能性があると思います。

試合数の多さや移動距離の長さがあり、大リーグではより強靱(きょうじん)な肉体が求められます。中4日で回っている各球団のエース級の中には、疲労のたまる夏場には、登板と登板の合間のブルペン投球を一切やらずにマウンドに上がる投手もいます。二刀流で疲労の蓄積も大きいだけに、こうした調整法も参考になるでしょう。周囲から「無理だ、無理だ」と指摘されながら、さまざまな障壁をクリアしてきた大谷選手です。うまく適応するすべを身につけていくことでしょう。

平野のようにしっかり腕を振りながら、球に回転を与えず縦に大きく落とすタイプは大リーグで珍しい=AP

平野のようにしっかり腕を振りながら、球に回転を与えず縦に大きく落とすタイプは大リーグで珍しい=AP

オリックスからは海外フリーエージェント(FA)権を行使して平野佳寿投手(33)がダイヤモンドバックスに移籍します。彼の決め球であるフォークボールは、大リーグの打者が最も厄介だと考える球種です。米国ではスプリットやツーシームを操る投手は一般的。速球と球速の差があまりなく、ある程度の回転数を保ちながら沈む球には打者の目が慣れています。ところが、平野投手のようにしっかり腕を振りながら、球に回転を与えず縦に大きく落とすタイプの投手は珍しく、大リーグの打者を苦しめるでしょう。

同じくフォークの使い手である上原浩治投手は、真っすぐとフォークの2球種しか持ちませんが、フォークの落ちる方向を自在に操ることができ、さまざまな投球モーションを使い分けることで打者のタイミングをうまく外してきました。平野投手も老練な上原投手のように投球の幅をメジャーでさらに広げ、救援として輝きを放ってほしいと思っています。

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