2018年7月22日(日)

メジャーリポート

フォローする

元コーチが語った 王者アストロズの強さの源
スポーツライター 丹羽政善

(1/3ページ)
2018/1/8 6:30
保存
共有
印刷
その他

 右へ、左へと白球が高く舞い上がり、次々に米カリフォルニアの空へ吸い込まれていく。大リーグの2017年ワールドシリーズ第2戦(10月25日)では、アストロズとドジャースの両軍合わせて1試合8本塁打(ワールドシリーズ記録)が乱れ飛び、4時間を超えた試合は最後、延長でアストロズが振り切った。

 試合が終わると、そのアストロズ打線を陰で支えたアロンゾ・パウエル打撃コーチ補佐(中日など)は、ドジャースタジアムのダッグアウト裏で携帯電話を手に話し込んでいた。

 翌朝、チームと一緒にヒューストンには戻らず、サンフランシスコへ。電話の相手はジャイアンツのゼネラルマネジャー(GM)、ボビー・エバンス氏だった。

 先日、NHK・BS1で「アストロズ革命~MLBデータ新時代~」が放送されたが、昨年12月にフロリダ州ブラデントンに滞在していたパウエル打撃コーチ補佐のもとを訪れ、話を聞いた。冒頭の話は、インタビューが終わって一緒に食事をしているときに彼が明かしたワールドシリーズの裏話だが、そこにも実はアストロズ革命の一面が垣間見える。

フライを打つに行き着く

 その点については後で触れるとして、興味深かったのはやはり、いかにアストロズがデータを利用しているかというテーマ。行き着いた一つの形がフライを打つ――。極端にいえば、ホームランを狙うという打撃だが、それは一発攻勢で圧倒したように、ワールドシリーズでも彼らの戦いを象徴した。

 話を進める前に「フライボール」について少し触れておくと、昨今の大リーグでは内野守備のシフトが徹底している。それもデータのたまものだが、たとえばマリナーズのロビンソン・カノが打席に入ると、二塁手が一、二塁間の深い位置、つまりライトの手前まで下がる。となると、いくら強いゴロを打っても内野を抜くことは確率的に低くなる。以前は転がせば可能性が広がるといわれたものだが、今や「フライを打て」が大リーグのトレンド。結果にも大きな違いが出ている。

 上の表は昨季のフライボールとゴロの打率、長打率を比べた数字だ。

  • 1
  • 2
  • 3
  • 次へ
保存
共有
印刷
その他

大リーグコラム

電子版トップスポーツトップ

メジャーリポート 一覧

フォローする
田中にとって防御率4.68は不本意な数字に違いない=APAP

 米大リーグは前半戦終了までそれぞれ1試合を残すだけになり、7月17日(日本時間18日)のオールスターゲームを挟んで後半戦に突入する。今季は球宴に出場する日本選手こそいないが、所属する多くのチームがプ …続き (7/16)

6月29日のレッドソックスとの3連戦初戦、気迫の投球をみせたヤンキースのCC・サバシア(左)=APAP

 米大リーグでア・リーグ東地区に所属し、「最高のライバル関係」といわれるヤンキースとレッドソックスの対戦が再び熱気を帯びようとしている。6月末時点の両チームの勝率はメジャー30球団でトップを争う。この …続き (7/2)

地元ファンは「トーレスこそが“世界一”奪還に向けた最後のピースではないか」と騒ぎ始めている=APAP

 ヤンキースで最大の有望株とみられていたルーキーが米大リーグ昇格後、いきなり大活躍している。ベネズエラ出身の二塁手、グレイバー・トーレスはまだ21歳。その若さに似合わぬ落ち着きでクラッチヒット(適時打 …続き (6/18)

ハイライト・スポーツ

サッカーワールドカップ2018

[PR]