2018年10月17日(水)

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元コーチが語った 王者アストロズの強さの源
スポーツライター 丹羽政善

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2018/1/8 6:30
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右へ、左へと白球が高く舞い上がり、次々に米カリフォルニアの空へ吸い込まれていく。大リーグの2017年ワールドシリーズ第2戦(10月25日)では、アストロズとドジャースの両軍合わせて1試合8本塁打(ワールドシリーズ記録)が乱れ飛び、4時間を超えた試合は最後、延長でアストロズが振り切った。

試合が終わると、そのアストロズ打線を陰で支えたアロンゾ・パウエル打撃コーチ補佐(中日など)は、ドジャースタジアムのダッグアウト裏で携帯電話を手に話し込んでいた。

翌朝、チームと一緒にヒューストンには戻らず、サンフランシスコへ。電話の相手はジャイアンツのゼネラルマネジャー(GM)、ボビー・エバンス氏だった。

先日、NHK・BS1で「アストロズ革命~MLBデータ新時代~」が放送されたが、昨年12月にフロリダ州ブラデントンに滞在していたパウエル打撃コーチ補佐のもとを訪れ、話を聞いた。冒頭の話は、インタビューが終わって一緒に食事をしているときに彼が明かしたワールドシリーズの裏話だが、そこにも実はアストロズ革命の一面が垣間見える。

フライを打つに行き着く

その点については後で触れるとして、興味深かったのはやはり、いかにアストロズがデータを利用しているかというテーマ。行き着いた一つの形がフライを打つ――。極端にいえば、ホームランを狙うという打撃だが、それは一発攻勢で圧倒したように、ワールドシリーズでも彼らの戦いを象徴した。

話を進める前に「フライボール」について少し触れておくと、昨今の大リーグでは内野守備のシフトが徹底している。それもデータのたまものだが、たとえばマリナーズのロビンソン・カノが打席に入ると、二塁手が一、二塁間の深い位置、つまりライトの手前まで下がる。となると、いくら強いゴロを打っても内野を抜くことは確率的に低くなる。以前は転がせば可能性が広がるといわれたものだが、今や「フライを打て」が大リーグのトレンド。結果にも大きな違いが出ている。

上の表は昨季のフライボールとゴロの打率、長打率を比べた数字だ。

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