日本刀守るスウェーデン人男性 熊本で柄など制作

2018/1/6 9:25
保存
共有
印刷
その他

日本刀に魅せられ来日したスウェーデン人男性が、熊本県和水町で柄やさやなど「拵(こしらえ)」の修復・制作をする職人として活動している。熊本ゆかりの戦国大名の細川忠興が考案したとされる「肥後拵」の伝統を守りたいと、熊本地震後も県内にとどまっている。

ストックホルム出身の古賀範介さん(45=本名・コガ・ハンス)。子供の頃、近所で見かけた居合道教室がきっかけで日本刀に興味を持ち、収集を始めた。船大工をしていた2012年、手を負傷し退職したのを機に来日。東京の工房で修復・制作を学び、肥後拵に「実用性を重視した無駄のないつくりだ」と関心を抱いた。

15年秋、発祥地の熊本市へ移住。現役の肥後拵職人は県内では既にいないと知り、引退した職人に指導を仰いだ。16年4月の熊本地震で作業場を兼ねた自宅が全壊した際にも「伝統を受け継ぐ職人がいなくなってしまう」と県外転居はせず、和水町の古民家に移った。

修復の際には、ぼろぼろになった柄やさやを解体し、柄に巻き付けるサメの皮や糸を丁寧に洗浄。接着剤の漆など昔ながらの素材を用い、伝統の工法にこだわる。

危機感を感じているのは職人が減り、適切な修復をされていない拵が増えていることだ。「何百年も受け継がれてきた日本刀のパーツ一つ一つがさらに100年生きる手伝いをする、それが自分の役目だ」。昨年には日本人の弟子もでき、伝統を守る決意はより一層強くなっている。〔共同〕

保存
共有
印刷
その他

関連キーワード

電子版トップ



[PR]