東電会長が福島知事を表敬訪問「廃炉作業進める」

東京電力ホールディングス(HD)の川村隆会長と小早川智明社長は5日、福島県庁を訪れ、内堀雅雄知事を表敬訪問した。内堀知事は福島第1原子力発電所、同第2原発の迅速な廃炉作業について申し入れた。
川村会長は「原発事故では被災地をはじめ、県民に大きな損害を与えた。廃炉作業などを迅速適切に進めていく」と述べたが、福島県がこれまでも求めていた第2原発の廃炉について言及はなかった。
同日は東電から川村、小早川両氏のほか、廃炉作業に携わる福島第1廃炉推進カンパニー・プレジデントの増田尚宏氏、福島復興本社代表の大倉誠氏が訪れた。訪問のさなかに気象庁の緊急地震速報が流れ、確認に追われるなど一時騒然とした。
東電の柏崎刈羽原発6、7号機(新潟県)が再稼働の前提となる安全審査に合格したばかりだが、訪問時に話題になることはなかったという。東電幹部らは4日以降、福島県内の原発事故被災自治体などへの訪問を始めており、訪問は来週半ばまで続く予定。