2019年4月23日(火)

日本株 記録ずくめ 大納会26年ぶり高値

2017/12/29 20:30
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今年の日本株市場は記録ずくめの一年だった。日経平均株価は10月に過去最長となる16日連続上昇を記録。29日は2万2764円で今年最後の取引を終え、年末終値として26年ぶりの高値を更新した。年間では3650円高と6年連続で上昇し、1989年に次ぐ過去2番目の上昇の長さとなった。外国為替市場では円高が進んだが、好調な企業業績を背景に海外勢などが日本株を積極的に買い進めた。

「トランプ米大統領の就任や北朝鮮のミサイル発射など不透明要因がありながら、極めて安定的な相場推移だった」。日本取引所グループの清田瞭最高経営責任者(CEO)は29日の大納会で今年の相場を振り返った。

日経平均の年間上昇幅は4年ぶりの大きさとなった。上昇率は19%と、2012年にアベノミクス相場が始まって以降では13年、12年に続いて3番目の大きさだった。

9月半ばまでは不透明な海外情勢をにらんだ一進一退の展開が続いた。トランプ政権内の混乱に加え、北朝鮮のミサイル発射や欧州で反欧州連合(EU)勢力が台頭したことが重なり、4月14日には年初来安値の1万8335円をつけた。

堅調な米国経済を背景に6月に日経平均は2万円台に乗せたが、7月の月間変動率が36年8カ月ぶりの小ささになるなど小幅な値動きが続いた。

膠着を脱したきっかけは、9月の安倍晋三首相による衆院解散の決定だった。政権基盤が安定するとの期待で海外投資家の資金が流入。10月2日から24日にかけて史上最長の16連騰を記録した。

11月7日に1996年6月のバブル崩壊後の高値(2万2666円)を超えた。年末にかけてトランプ大統領が掲げる減税法案が刺激となり、12月25日に2万2939円の年初来高値をつけた。

「日本株に関する思い込みが良い意味で裏切られた年だった」。野村証券の若生寿一氏は今年の相場をこう振り返る。

日本株は輸出産業の比率が高く、円安にならないと上がらないといわれてきた。今年は北朝鮮や中東など地政学リスクの高まりで安全資産とされる円に資金が流入し、昨年末に比べると4円ほど円高・ドル安が進んだ。

だが円高のマイナス要因を補って株高に導いたのが好調な企業業績だ。上場企業の18年3月期の純利益は1割強増え、過去最高を更新する見通しだ。不採算事業の撤退など構造改革が奏功。海外生産を拡大し、円高局面でも稼ぐ体質を築いた。

米国経済の拡大が続くほか中国経済も「年初に想定したほど減速しなかった」(ゴールドマン・サックス証券の馬場直彦氏)。世界同時好況を受け「景気敏感株が多い日本株に海外投資家の買いが集まった」(ブラックロック・ジャパンの福島毅氏)。下落局面では日銀が上場投資信託(ETF)に買いを入れ投資家の安心感につながった。

記録ずくめの17年は株式市場に伝わる干支(えと)の相場格言の「申酉(さるとり)騒ぐ」を地で行った。18年の戌(いぬ)年は「戌笑う」とされる。戦後の東証再開以降の過去5回の戌年のうち、4回は日経平均が上昇し下落は1回だった。

戌年は4年に1回の統一地方選と3年に1回の参院選が重なる年の前年に相当。「政策的なサポートが期待できる」(大和証券の木野内栄治氏)ため戌年は株が上がりやすいとの説明もある。

世界経済の拡大を背景に企業の好業績が続くとの声は多い。「日経平均の高値のメドは2万6000円」(JPモルガン証券の阪上亮太氏)との強気の予想も出ている。

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