【シリコンバレー=兼松雄一郎】ソフトバンクグループによる米ライドシェア最大手ウーバーテクノロジーズへの大型出資が成立する見通しとなった。ソフトバンクは日本時間の29日朝、「来年1月の出資完了を心待ちにしている」とのコメントを出した。
一部の既存株主からはスキャンダルが続くウーバーの企業価値を従来に比べ約3割低い480億ドル(約5兆4000億円)とする条件で株式を買い取ったもようだ。経営混乱が続くウーバーにとっては、安定株主の確保につながる面がある。
既存株主からの買い取りとは別に、ソフトバンクが率いる投資家グループで10億ドル以上を新たに出資する。最終的にはウーバー株の2割程度を保有する形となりそうだ。成長が続く上場前の大型ベンチャーの株式を買い集めるのは通常難しい。ただウーバーの場合、スキャンダルによる混乱で企業価値が下がる異例の事態が起き、ソフトバンクはこれを生かし大型出資に乗り出していた。