2018年4月22日(日)

中国、治安部隊を習近平氏指揮下に 権力集中を加速

2017/12/27 21:28
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 【北京=永井央紀】中国共産党は治安維持を担当する人民武装警察部隊(武警)の指揮権を、習近平(シー・ジンピン)総書記がトップを務める中央軍事委員会に一本化すると決めた。国営新華社通信が27日、2018年1月1日から施行すると伝えた。従来は国務院(政府に相当)と軍事委の二重の指揮下にあった。習氏は武警の指揮権を掌握することで権力集中を一段と進める。

 武警は重要施設の警備やテロ対策、暴動鎮圧などを担う部隊で「第2の軍事力」とも呼ばれる。隊員は軍人と同等の待遇を受けるが、陸海空軍などから成る人民解放軍とは区別される。規模は70万~80万人とされる。

 新華社によると、党は27日までに武警の「指導指揮体制の調整に関する決定」を制定。18年1月以降は軍事委の傘下に置かれ、国務院の指揮は受けなくなるとした。

 かつて国務院公安省や党政法委員会のトップを務めた周永康・元政治局常務委員は武警に強い影響力を持ち、習氏の政治的ライバルだった薄熙来・元重慶市党委員会書記と組んでクーデターを試みたともいわれている。このため指揮権一本化には、武警を使った政変を防ぐ狙いとの見方がある。党機関紙の人民日報(電子版)は「今回の決定は党と国家の長期安定に向けた重大な制度変更だ」と強調。目的の一つとして「国家の政治安全の確保」を挙げた。

 人民日報によると、指揮権を軍事委に一本化した後も、武警と人民解放軍は別組織という位置付けは変わらない。人民解放軍が進めている30万人の兵力削減計画には影響せず、武警の基本的な任務も変わらないとした。

 ただ、新華社が伝えたのは概要だけで、詳細は不明。党関係者によると武警の中にある消防担当組織については、切り離して国務院の傘下に移管する案もあるという。1月1日の施行に向けて情報が断続的に公表される可能性がある。

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