2018年11月14日(水)

携帯3巨人の牙城 中古スマホは切り崩しの切り札か?

コラム(ビジネス)
モバイル・5G
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2017/12/30 6:30
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国内の携帯電話市場でマイナーな存在だった中古のスマートフォン(スマホ)がにわかに脚光を浴びている。総務省が携帯の寡占状態を崩すため、通信料金を低く抑えられる中古端末の普及を後押しする方向に動き出したからだ。すでに格安サービスを提供するビックカメラなど大手も中古スマホ事業を強化している。中古スマホがメジャーになり大手3社の牙城を切り崩す斧(おの)になれば、頭打ち状態の格安スマホ業者が息を吹き返す可能性がある。

「総務省が中古スマホの流通市場の確立に向けて踏み込んだ。これからも前向きに検討されるはず」――。中古スマホの販売大手の携帯市場(東京・千代田)の粟津浜一社長は25日、東京・霞が関の総務省で開かれた「モバイル市場の公正競争促進に関する検討会」の第1回会議を傍聴し、感慨深げにこう語った。

粟津社長は日本の中古スマホ市場の草分け的な存在であり、総務省から何度も意見を求められた論客だ。中古スマホの信頼を高めるために業界団体も設立した。NTTドコモなど携帯大手3社が米アップルのスマホ「iPhone」シリーズの中古品の多くを高値で下取りして新品を販売し、顧客を囲い込むことを問題視してきた。

だが、風向きが変わりつつある。検討会では坂井学総務副大臣に加え、鈴木茂樹総務審議官、渡辺克也総合通信基盤局長ら通信行政を担う大物官僚が出席し、有識者の声に耳を傾けた。通信行政に詳しい野村総合研究所の北俊一プリンシパルは「海外と比べ中古端末が流通しない。日本の特殊性を浮き彫りにしないといけない」と指摘した。

検討会の議論は携帯電話の競争促進策の立案の参考にされる。総務省は格安スマホの普及を後押ししてきたが、大手の対抗値下げで苦戦中だ。この状況を打破するためにカギを握るのが中古スマホだ。

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