2018年7月19日(木)

日本ラグビー勝利への扉

フォローする

W杯投票で波紋 日本ラグビーの国際戦略に遅れ

(1/3ページ)
2018/1/4 6:30
保存
共有
印刷
その他

 世界のラグビー界に小さな波紋を起こす出来事が2017年11月にあった。ラグビーのワールドカップ(W杯)23年大会の開催国を決める投票。各国のラグビー協会などの票を集めてフランスが招致に成功した中、日本の投票先が驚きを持って受け止められた。

 23年W杯の開催地を決めたのは、11月15日に行われた国際統括団体ワールドラグビーの理事会だった。招致に名乗りを上げていたのはフランス、アイルランド、南アフリカの3カ国。理事を出している各国のラグビー協会や、地域連盟などが票を投じた。

 フランスは1度目の投票で最多票を獲得したが、過半数には至らなかった。決選投票で南アを破り、W杯をつかんだ。

 日本ラグビー協会はワールドラグビーの規定で2票を持つ。複数の関係者によると、いずれもフランスに入れたという。

深い関係の南ア見放すことに

 各国が目を丸くしたのは、日本が現在、深い関係を築いている南アを見放したことになるからだ。日本のサンウルブズが16年から参戦するスーパーラグビーは南ア、ニュージーランド、オーストラリア、アルゼンチンが参加する。この4カ国は南アに投票。日本だけがその和を乱したことになる。

 「日本にとって極めてまずい判断になるかもしれない」――。こう報じたのはニュージーランド・ヘラルド紙。日本協会の幹部も「南アに完全にそっぽを向かれた。将来にかなり大きな禍根を残した」と危機感を募らせる。

 なぜ、日本はフランスを支持したのか。投票先の選定は協会の理事会で岡村正会長(東芝名誉顧問)に一任。一部の幹部らの話し合いで決められた。

 協会の有力幹部は重視した条件を3つ挙げる。「各国とのこれまでの関係と、ワールドラグビーのリポートの内容、そしてロビー活動の熱心さ」

 日本とフランスに強いつながりがあるのは事実。19年W杯の開催国が日本に決まった09年、日本を熱心に支持した国がフランスだった。

 リポートとは、ワールドラグビーが外部機関に依頼して3カ国の招致計画を点数化したもの。南アが1位、フランスが僅差で2位だったが、全5項目の中で最も重視された財政・商業面はフランスが1位だった。

 3点目のロビー活動の熱心さは、日本の多くの関係者が称賛する。5月に京都市で開かれた19年W杯の組み合わせ抽選会。フランス・ラグビー連盟のベルナール・ラポルト会長らが来日し、市内のホテルで各国の要人と話し合う姿がよく見られた。

  • 1
  • 2
  • 3
  • 次へ
保存
共有
印刷
その他

ラグビーコラム

電子版トップスポーツトップ

日本ラグビー勝利への扉 一覧

フォローする
スクラム強国のジョージアに負けなかったのは大きな自信になる=共同共同

 ラグビー日本代表が6月のテストマッチ3連戦を終えた。イタリアとジョージアという手ごわい相手と戦い、2度の完勝と、1つの惜敗。来年のワールドカップ(W杯)に向けて日本が得た収穫と課題も、同じような割合 …続き (6/28)

レッズ戦で今季初勝利を喜ぶ堀江(右から2人目)らフィフティーン=共同共同

 スーパーラグビーに参戦中の日本チーム、サンウルブズが参戦3季目で初の連勝を果たした。開幕9連敗という苦境からの脱出にもなる。当初の予定よりかなり後ろにずれたが、チームは徐々に成熟。6月に迎える大事な …続き (5/24)

少ないチャンスをものにし、サントリーはリーグ戦で敗れたパナソニックを下した

 今季のラグビー日本選手権を制し、2年連続の2冠を達成したサントリー。スローガンの「ステイ・ハングリー」の通りに1年間“飢え続ける”ことができたのには、理由があったようだ。
 「最後で取り切れなかったの …続き (1/19)

ハイライト・スポーツ

サッカーワールドカップ2018

[PR]