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W杯投票で波紋 日本ラグビーの国際戦略に遅れ

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2018/1/4 6:30
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世界のラグビー界に小さな波紋を起こす出来事が2017年11月にあった。ラグビーのワールドカップ(W杯)23年大会の開催国を決める投票。各国のラグビー協会などの票を集めてフランスが招致に成功した中、日本の投票先が驚きを持って受け止められた。

23年W杯の開催地を決めたのは、11月15日に行われた国際統括団体ワールドラグビーの理事会だった。招致に名乗りを上げていたのはフランス、アイルランド、南アフリカの3カ国。理事を出している各国のラグビー協会や、地域連盟などが票を投じた。

フランスは1度目の投票で最多票を獲得したが、過半数には至らなかった。決選投票で南アを破り、W杯をつかんだ。

日本ラグビー協会はワールドラグビーの規定で2票を持つ。複数の関係者によると、いずれもフランスに入れたという。

深い関係の南ア見放すことに

各国が目を丸くしたのは、日本が現在、深い関係を築いている南アを見放したことになるからだ。日本のサンウルブズが16年から参戦するスーパーラグビーは南ア、ニュージーランド、オーストラリア、アルゼンチンが参加する。この4カ国は南アに投票。日本だけがその和を乱したことになる。

「日本にとって極めてまずい判断になるかもしれない」――。こう報じたのはニュージーランド・ヘラルド紙。日本協会の幹部も「南アに完全にそっぽを向かれた。将来にかなり大きな禍根を残した」と危機感を募らせる。

なぜ、日本はフランスを支持したのか。投票先の選定は協会の理事会で岡村正会長(東芝名誉顧問)に一任。一部の幹部らの話し合いで決められた。

協会の有力幹部は重視した条件を3つ挙げる。「各国とのこれまでの関係と、ワールドラグビーのリポートの内容、そしてロビー活動の熱心さ」

日本とフランスに強いつながりがあるのは事実。19年W杯の開催国が日本に決まった09年、日本を熱心に支持した国がフランスだった。

リポートとは、ワールドラグビーが外部機関に依頼して3カ国の招致計画を点数化したもの。南アが1位、フランスが僅差で2位だったが、全5項目の中で最も重視された財政・商業面はフランスが1位だった。

3点目のロビー活動の熱心さは、日本の多くの関係者が称賛する。5月に京都市で開かれた19年W杯の組み合わせ抽選会。フランス・ラグビー連盟のベルナール・ラポルト会長らが来日し、市内のホテルで各国の要人と話し合う姿がよく見られた。

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