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ベトナムへの直接投資 日本が4年ぶり首位

3年トップの韓国抜く インフラ案件が貢献

【ハノイ=富山篤】ベトナム政府は2017年の海外直接投資(FDI)が前年比44.4%増の358億8300万ドル(約4兆640億円)だったと発表した。国別では丸紅の北部タインホア省の石炭火力発電所など大型案件が多かった日本が全体の25%を占め、4年ぶりに首位となった。サムスン電子の巨額投資で3年連続トップだった韓国は2位にとどまった。

17年の日本の直接投資額は前年の3.5倍の91億1100万ドルで過去最高。日本のFDIは大手製造業の進出が一段落して減少傾向にあったが、インフラ輸出で盛り返した格好だ。

このうち最大の案件は丸紅がBOT(建設・運営・譲渡)方式で整備するタインホア省ギソンの石炭火力発電所(27億9千万ドル)。住友商事の南部カインホア省の石炭火力発電所(25億8千万ドル)、三井石油開発が参画する南部キエンザン省のガスパイプライン(12億7千万ドル)が続いた。

日本からの投資件数は23%増の1025件と初めて1000件の大台を超え、過去最高となった。中小の製造業、流通、サービス業が増えたことに加え、ベトナム企業への資本参加も増えた。積水化学が10月、国営企業ティエンフォン・プラスチックの株式を15%取得するなど越政府が進める国営企業改革に関連する出資も増えている。

ベトナムでは14~16年まで韓国がFDIの首位だった。北部のタイグエン省、バクニン省に巨大なスマートフォン(スマホ)工場を持つサムスンのほか、LG、CJ、ロッテなど韓国の財閥系企業が積極投資を続けてきた。

日本のベトナムへの投資が増えた背景には、公的債務の膨張に危機感を強めた越政府が民間資金を活用してインフラ整備を進めようとしていることがある。ベトナムでは日本の建設業の技術への評価が高く、民間資金を使うPPP(官民パートナーシップ)によるインフラ案件も増えつつある。

日本の投資による技術や経営の改善を期待する声も少なくない。グエン・スアン・フック首相は今後本格化する国営企業の株式放出でも「日本企業に戦略的投資家になってもらい、国営企業改革の新しい機運をつくってほしい」と話している。

ベトナムは主要統計を20日で締め切るので、17年通年の数字が年内に発表される。

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