5人寄れば脱「三日坊主」、ソニーから独立起業

(1/2ページ)
2017/12/27 6:30
保存
共有
印刷
その他

ダイエットや禁煙を続けようと思ってもなかなか続かない――。エーテンラボ(東京・渋谷)が運営する「みんチャレ」はそんな人たちのための「三日坊主防止アプリ」だ。匿名で集まった5人1組で写真やコメントを送り合い、生活習慣改善や運動など同じテーマの継続に挑む。今年2月にソニーから独立した長坂剛社長(35)は「習慣化を通じてみんなを幸せにする」という夢を追う。

■ダイエットや禁煙、みんなで

「にゃんチャレンジャー」がユーザーの挑戦を応援する(エーテンラボの長坂剛社長)

「にゃんチャレンジャー」がユーザーの挑戦を応援する(エーテンラボの長坂剛社長)

「ナイス」「その調子~」。みんチャレでチャレンジを始めると、仲間たちがチャット形式のコメントやスタンプで応援してくれる。本名も顔も知らない仲間だが、共通の目標を軸に時には互いに弱音を吐き、時には励まし合う。

毎日「達成写真」を送って「OKボタン」で努力を褒め合えばコインがたまり、全員達成するとさらにコインがもらえる仕組みだ。コインはスタンプや壁紙と交換できる。戦隊ヒーローをイメージした5匹の猫のキャラクター「にゃんチャレンジャー」も人工知能(AI)チャットボットで挑戦を応援する。

一見アイデアだけのサービスのようだが、裏側は緻密に計算されている。人の習慣を変えるのは簡単ではない。長坂氏はサービス開発当初、行動変容に関する国内外の論文を読みあさった。

論理的な裏付けをサービスに取り入れ、AIも活用。習慣化に取り組むチームのメンバー数は2~7人で実験を繰り返し、最も効果が高かった5人に決めた。チャレンジ3週間後の習慣化成功率は、米国で同様の調査をした際の数値(8%)の約8倍の69%に達するという。

「ランニング」や「資格試験」、「禁煙」など50種類以上のカテゴリーで約5000チームがサービスを活用しており、アクティブユーザーは約1万人。アプリのダウンロード数は累計20万を超えた。

「グーグルプレイ」のベストアプリに今年2年連続で選ばれ、iOSのアプリでも560件の評価の平均が5段階で4.7。「仲間がいると頑張れる」と評価は高い。ユーザーは20~40代が中心で、男女比は女性64%、男性36%と女性の利用が多いのが特徴だ。

アプリは無料だが、現在の収益源は企業と提携した「企業公式チャレンジ」。学研プラス(東京・品川)や東急スポーツオアシス(東京・港)など20社にサービス枠を販売し、その企業の商品やサービスを使っている人のチーム形成を後押しする。企業は実際に使っている人の生の声や行動パターンを把握でき、開発やマーケティングに生かすことができる。

11月中旬。製薬会社MSDのビジネスコンテストに長坂氏の姿があった。コンテストのテーマは「糖尿病」。糖尿病患者の服薬忘れ防止や服薬継続にみんチャレが役立つとプレゼンし、見事優勝した。現在協業に向けて話し合っている。

  • 1
  • 2
  • 次へ
保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]