勝利のメンタリティー(山本昌邦)

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サッカー日本、W杯ですべての力出し尽くそう

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2017/12/27 6:30
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2018年6月、ロシアで開幕するワールドカップ(W杯)はサッカーという範疇(はんちゅう)を超えた地球規模の祭典だ。12月1日に行われた1次リーグ組み合わせ抽選の結果はご存じのとおり。日本はH組でコロンビア、セネガル、ポーランドと戦うことになった。「いい組に入った」「そうでもない」といろいろな見方があるようだが、私は「グループ1位通過もあるぞ」と期待を込めて思っている。

今から星勘定をあれこれするのは実際のところ難しい。大会前の選手のコンディションがどうなっているかわからないし、軸と頼む選手が最後の23人の代表に選ばれるかどうかもわからない。これから半年の間にケガに泣くとか、調子を著しく落とす選手も出てくるだろう。

悔しさをどうエネルギーに変えるか

だから、これから書くことはすべて「現時点では」という注釈付きだと思って読んでほしい。

まず、6月19日の第1戦(サランスク)で当たるコロンビア。ここは第3戦(6月28日、ボルゴグラード)で当たる第1シード格のポーランドより強いと私は思っている。MFハメス・ロドリゲス(バイエルン・ミュンヘン)、FWファルカオ(モナコ)というスター選手がいて、喉から手が出るほどほしい初戦の勝ち点3を狙ってくる。

日本はアンダーエージの戦いから南米勢を苦手としている。彼らの個のクイックネス、ひらめき、ずる賢さに局面、局面で小さな綻びをつくられ、その穴を徐々に広げられて組織が崩されるパターンでやられる。このパターンから日本が抜け出すには育成年代のうちから積極的に南米勢との対戦経験をつくり、免疫をつけておく必要を感じるが、その議論は今回の原稿の趣旨から外れるので、またの機会に譲りたいと思う。

ともかく、3年前のW杯ブラジル大会の1次リーグ最終戦で日本はロドリゲスにいいようにあしらわれてコロンビアに1-4で完敗、泣く泣くブラジルを後にした。そのコロンビアとW杯で再び戦うわけだが、ロドリゲスがスペインのレアル・マドリードからドイツのブンデスリーガにやってきたことで怖さは若干薄れた気がする。日本には同じブンデス組が多く、対戦経験のある選手もいる。3年前は本当に「何をしてくるのかわからない選手」だったが、今回はある程度、ロドリゲスの手の内は読めている。

たった3試合で決勝トーナメント(ベスト16)に進めるかどうかが決まるW杯の1次リーグで初戦の占める比重は限りなく重い。2戦目、3戦目になれば、自チームと対戦相手の最新のデータが集まるから作戦は立てやすくなるが、初戦はそうはいかない。計算がたたないことがいっぱいある。その壁をどう乗り越えるかで、スカウティング部隊の役割は非常に大きい。

情報の取捨選択をしっかりやってコロンビア対策を綿密に立て、こちらのストロングポイントを相手のウイークポイントにぶつけられたら、勝利を手繰り寄せることは十分に可能。日本とコロンビアの差はそれくらいだと私は思っている。強烈なプレスとプレスバックでロドリゲスに自由を与えない。それで相手の攻撃にロドリゲスをスキップすることが増え、例えば、クロス攻撃が増えても、前線に高さはないから今の日本のCBなら十分に対抗できるだろう。

コロンビア戦は、ブラジル大会で屈辱の大敗を喫した選手たちの悔しさをどうエネルギーに変えるかもポイントになる。ブラジル大会の1次リーグでスペインを5-1で粉砕したオランダがそうだった。

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