「私大撤退の仕組み整備を」 中教審部会が論点整理

2017/12/26 11:50
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大学や大学院の将来像を議論する中央教育審議会の部会は26日、経営の悪化した私立大が撤退しやすい仕組みの整備などを求める論点整理をまとめた。少子化の進展などに対応するため単一の国立大法人が複数大学を経営できる仕組みも盛り込んだ。中教審は2018年秋をメドに将来構想を文部科学相に答申し、文部科学省は必要な法改正などに取り組む。

文部科学省で開かれた中教審の将来構想部会(26日午前)

26日の部会でまとめた論点整理では、18歳人口が40年には現在の120万人から88万人に減少すると指摘。小規模私大を中心に経営悪化が進む懸念があり、質の高い教育機会を確保するため、地域ごとに大学と産業界、自治体などが高等教育の将来像を議論する場を設けるべきだとした。

限られた資源で教育の質を維持するため、大学の統合・連携を円滑に進める仕組みが必要とした。国立大については、私大と同様に1つの法人が複数の国立大を経営できるようにする方策を検討。実現すれば、法人が統合しても大学は存続し、法人内で重複する学部の統一や設備の共有が可能になる。

現在、私大では大学単位しか認めていない他大への譲渡について、学部・学科単位でも可能にする制度改正の検討を盛り込んだ。不人気の学部を切り離し、強みのある学部に教育資源を集中することなどが想定される。一方、経営悪化が著しい大学に対しては合併や撤退を含めた判断を早期にできるように「踏み込んだ指導や助言が必要ではないか」とした。

このほか社会人が最新の技術や知見を学び直す「リカレント教育」を受け入れる体制の充実や、学生が学んだ成果などの情報公開を促すための指針の整備を求めた。

部会は年明け以降、今回示された論点に加えて、国の補助金の配分見直しも含めた大学への支援策について議論。少子化による進学者の大幅な減少に備え、高等教育機関の適切な定員規模についても具体的な数値を示す方針だ。

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