2019年2月20日(水)

韓国ロッテ会長に猶予判決 ソウル地裁

2017/12/22 23:26
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【ソウル=山田健一】韓国ロッテグループの創業家が横領などの罪に問われた不正資金事件でソウル中央地裁は22日、創業者の辛格浩(シン・ギョクホ、重光武雄)被告に懲役4年(求刑10年)を言い渡した。次男でグループを率いる会長の辛東彬(シン・ドンビン、重光昭夫)被告は懲役1年8月、執行猶予2年(同10年)の判決を受けた。実刑を免れた昭夫被告が日韓ロッテを掌握する体制が維持されそうだ。

判決によると、武雄被告は会社の資金を横領し、内縁の妻やその娘らに実態に見合わない多額の報酬を払ったほか、系列映画館の売店運営権を親族の会社に渡し、グループに損失を与えた。

昭夫被告は父親のもとで犯行に関与したという。多額報酬に絡み横領の罪に問われた長男で日本のロッテホールディングス元副会長の辛東主(シン・ドンジュ、重光宏之)被告は無罪だった。

判事は2015年ごろまで経営の実権を握った武雄被告が横領と背任の主犯と認定。昭夫被告は経済的利益を受けていないとする一方、犯行を黙認した責任を指摘した。

聯合ニュースによると検察は控訴を検討するという。韓国ロッテは「役員・従業員は社会的責任を果たすよう最善を尽くす」とコメントした。昭夫被告が副会長である日本のロッテホールディングスは「判決内容の詳細を確認でき次第、適切に対応する」としている。

韓国ロッテは不正の温床とされるグループで株式を持ち合う仕組みの解消に着手し持ち株会社制を10月に導入。判決は「国際水準に見合う経営の透明化をなし遂げ国家経済の発展に寄与する機会を与える必要がある」と言及した。ロッテの改革を評価したことも執行猶予につながったと韓国では受け止められている。

韓国ではサムスングループを事実上率いる李在鎔(イ・ジェヨン)被告が別の事件で8月に実刑判決を受けた。同様に財閥を率いる昭夫被告が実刑判決を免れたことでロッテには安堵感が漂う。

ただ有罪判決は厳しい経営環境に追い打ちとなる。同被告はロッテの会長職にとどまる意向だが、前大統領に対する贈賄の罪に問われた判決公判も控えている。

在韓米軍の地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)配備問題で中国政府が韓国行き団体旅行の販売を禁じ、ホテル事業は苦しい。海外展開を広げる上でコンプライアンスを問われる懸念もあり逆風はなお続く。

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