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不祥事企業、株価下落に「3つの局面」

2017/12/25 13:09
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26年ぶりの高値圏にある師走の株式相場で、さえないのが不祥事を起こした企業の株価。9月の日産自動車の無資格検査に始まり、神戸製鋼所の製品検査データ改ざん、ゼネコンの入札談合など、大手企業で相次ぎ、いずれも大きく下げた。不祥事で株価が下がるのは当然の反応だが、その動きに目を凝らすと3つの局面があることが分かる。

最初の局面は「パニック売り」だ。大きな不祥事が明るみに出た直後に、投資家が投げ売りをする。通常の投資尺度では考えられない水準まで売り込まれることがある。

神戸製鋼所の記者会見

神戸製鋼所の記者会見

神戸鋼は10月8日、アルミ・銅の品質データを偽って顧客に販売していたと発表。その時点で「出荷先が200社あり、改ざんは組織ぐるみで長期間」と説明した。すると影響が大きいとみた投資家が売りに回り、発表後の最初の営業日に株価は制限値幅の下限(ストップ安水準)まで下げた。大成建設は談合事件で独占禁止法違反の疑いが報じられた翌日に6%下げた。

次に来るのは「下落を止める局面」だ。不祥事で下げた株価の底値はどこか。手掛かりとなるのが業績への影響だ。株価が割安と判断した投資家が買いに動けば、おのずと株価は底を打つ。東レは日覚昭広社長が11月28日の午前に品質データ改ざんを発表。その日は株価は一時9%下げたが、業績への影響は小さいとの見方が広がると、翌日は上昇した。

記者会見で頭を下げる日産の西川社長

記者会見で頭を下げる日産の西川社長

業績への影響などを、経営トップが記者会見で説明するのも下げ止まりのきっかけになる。日産自は9月29日に資格を持たない従業員が車の完成検査をしていたと発表。翌営業日の10月2日に一時5%安まで下げた。同日夕方に西川広人社長が記者会見し、完成車をリコール(回収・無償修理)し、費用が「250億円以上はかかる(10月2日時点)」と明らかにすると、翌営業日に下げ止まった。

一方、不祥事の発覚から1週間近くたって会見したのが神戸鋼の川崎博也会長兼社長。翌営業日までの5日間で株価は43%も下げた。

業績への影響が明確になると、株価は当初の売りを「修正する局面」に入る。神戸鋼は受注減少などによる影響が不透明だったが、10月30日に18年3月期の連結経常利益でマイナスの影響が約100億円と発表すると、株価は1割強水準を切り上げた。とはいえ不祥事企業に対して、投資家は追加の発表を警戒する。神戸鋼の株価は問題発覚で最も下げた値から約5割戻す「半値戻し」の水準にとどまる。

記者会見で頭を下げるSUBARUの吉永泰之社長

記者会見で頭を下げるSUBARUの吉永泰之社長

不祥事の情報が五月雨式に出続けると、株価は底が抜けたように下げる。SUBARUは10月下旬に無資格検査が発覚した後、株価は下落基調が続き、12月21日に年初来安値を付けた。リコール対策費が当初発表の50億円から100億円、200億円と徐々に増えたうえ、国土交通省に調査報告書を提出した直後の12月20日に新たな燃費試験データ改ざん疑惑が持ち上がったためだ。

不祥事で株価が下がるのは以前からだが、投資家は以前に比べて厳しい目を向けている。フィデリティ投信の福田理弘インベストメント・ディレクターは「(環境、社会、企業統治への取り組みを評価する)ESGの視点を企業の選別に生かす投資家が世界中で増えている。その分、不祥事を起こした企業の株価の下げがきつくなりやすい」と分析する。機関投資家に議決権行使を助言する、米議決権行使助言会社のインスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)は助言の基準に「不正や犯罪行為といった不祥事などで株主価値が毀損したと判断される場合は、取締役候補者への反対推奨を検討する」と定めている。

企業は社会の公器。ただ利益を出すだけでなく、世の中のルールを守り、長期的に企業価値を高められる会社として胸を張れるか。深刻な不祥事で下げた株価はすぐには戻らない。市場は企業に問いかけている。

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