2018年11月15日(木)

米アップル、ガチャ出現率の表記を義務化

2017/12/22 14:14
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米アップルは、運営するアプリダウンロードサービス「APP Store」の開発者向けの規約をこのほど改定した。スマートフォン(スマホ)のiPhoneやタブレットで遊ぶゲームに関し、有料電子くじで当たりの出る確率(出現率)を利用者に開示することを義務付けた。「ガチャ」と呼ぶ仕組みの透明化につながりそうだ。

スマホゲームのガチャには「射幸心をあおる」との批判がある

スマホゲームのガチャには「射幸心をあおる」との批判がある

「ルートボックス(ガチャで当たる宝箱)などランダムに有料で提供される仮想アイテムについては、アイテムそれぞれのオッズ(賭け率)を購入者に開示しなければならない」との一文を、新たに規約に追加した。

ガチャとは、スマホゲームを有利に進めるために利用者が料金を払ってくじを引き、希少アイテムを取得したり、キャラクターを強化したりする仕組み。スマホゲームの開発・運営企業にとっては、アプリ販売や利用課金と並ぶ重要な収益の柱となっている。

一方で、どのぐらいの確率で当たるのかを運営企業が曖昧にして利用者の射幸心をあおっているという批判が国内外である。米国や英国では、交流サイト(SNS)などでルートボックスのボイコットを呼びかけたり、署名を集め規制を求めたりする運動が起きている。

日本では2012年、特に射幸性の高い「コンプリートガチャ」について消費者庁が景品表示法に抵触するとの指針を発表。その後、ガチャで得られるアイテム一覧を明記したり、希少アイテムが当たるまでの推定金額に上限を設けたりするなど、ゲーム各社が自主的に透明化に取り組んでいる。それでも、「人気が高い特定キャラが当たる確率が分からず何万円も使ってしまった」といった消費者の不満が根強くある。

今回のアップルの規約改定は、ゲーム会社の規模や所在地を問わず、iPhoneで遊べる公式ゲームに一斉に「見える化」の網をかぶせる効果がある。ユーザーにとって利点が多い一方、ゲーム企業はどこまで収益をガチャに頼るかといったビジネスモデルの修正を迫られそうだ。

(石塚史人)

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