アドテクの魔人、アジアへ ジーニー・工藤CEO

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2017/12/22 12:30
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インターネット広告の自動売買やマーケティング支援のシステムを手がけるジーニーが18日に東証マザーズに上場した。創業者の工藤智昭最高経営責任者(CEO、36)は、アドテクノロジー(広告関連の技術)の旗手として知られる。日本だけでなくアジア展開も始めており、まずはアジアナンバーワンをめざす。

■システム全て自前で開発

ジーニーの工藤智昭最高経営責任者(CEO)

ジーニーの工藤智昭最高経営責任者(CEO)

ジーニーは人手を介さずに、広告主と掲載メディアを効率よく結びつけるシステムを開発する。

普段ウェブサイトにアクセスすると、サイトとほぼ同時に広告も表示される。実際は0.1秒以下の差があり、この間にアクセスした消費者がどんな人かを分析し、最も関心をひく広告を選び出し表示している。

その裏側では広告主から1秒間に数十万件の入札があり、単価が高く消費者にクリックされやすそうな広告が落札する。ジーニーのシステムは、膨大なデータを超高速で処理できるのが強みだ。

自動売買から、顧客の属性や行動履歴を解析するシステムまで全て自前で開発するのが特徴だ。開発したシステムをOEM(相手先ブランドによる生産)供給しているのはジーニーを含めて世界で2社しかなく、資本提携先のソフトバンクや広告関連企業に提供している。工藤氏が「洋服を繊維から作って仕立てるようなもの」と例えるように、顧客の要望や技術の進化に迅速に対応できるようになる。

起業の原点は約30年前の少年時代。幼い頃ぜんそくだった工藤氏は、息苦しくて眠れない夜、布団の中でひとり誓った。「一回きりの人生なんだから、一生懸命がんばり抜こう」

胸に秘めた情熱をぶつける対象を探したが、なかなか見つからなかった。ついに早稲田大学在学中に出合う。インターネットが普及し、収益化の手段として注目を集めていたネット広告だ。

在学中に検索サイトで上位に表示されるようにするSEO(検索エンジン最適化)を手がけるスタートアップを立ち上げた。学生と起業家の二足のわらじを履くことになった。SEOを通じて消費者の動きや流れが変わり、顧客の店が繁盛する。技術が人を動かす様子を目の当たりにし、魅了されていった。

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