2018年9月23日(日)

「ウーバーは運輸会社」EU司法裁、規制適用を認定
タクシーと同様、加盟国に容認

2017/12/20 19:04 (2017/12/21 0:58更新)
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  【ブリュッセル=森本学、シリコンバレー=兼松雄一郎】欧州連合(EU)の最高裁にあたるEU司法裁判所は20日、ライドシェア(相乗り)世界大手の米ウーバーテクノロジーズはタクシーと同じ「運輸サービス会社」だとの判断を示した。EU加盟国がウーバーに対し、タクシー会社と同様の規制を適用することを認めた。

ウーバー本社(米カリフォルニア州サンフランシスコ)

ウーバー本社(米カリフォルニア州サンフランシスコ)

 セクハラ隠蔽に端を発したトップ辞任、知的財産の盗用疑惑など、経営の混乱に歯止めがかからないウーバーが欧州でさらなる試練にさらされることになった。

 欧州ではウーバーを巡って、タクシー免許を持たないドライバーを使うことで、公正な競争を損ねているとして、スペイン・バルセロナのタクシー運転手団体がEU司法裁に提訴していた。

 ウーバー側はアプリを通じてドライバーと乗客をつなぐ「情報社会サービス」を提供しているだけで、より厳しい規制がかかる「運輸サービス」を提供しているわけではないと主張してきた。しかし、EU司法裁は実態は顧客を目的地へ送り届ける「運輸サービス」だと判断した。

 今後は加盟国が原則タクシー並みの規制をウーバーに課すことができるようになる。欧州では、欧州委員会が「シェアリング・エコノミー」の普及を重視する立場から、ウーバーに対し過度に厳しく対処しないよう求める一方で、加盟国では市場シェアを奪われる既存のタクシー業界などから規制強化を求める声が根強い。

 今回、スペインで問題となった米ウーバーの主要サービスで最も安価な「ウーバーポップ」を巡っては、既にドイツやフランス、イタリアなどでは裁判所の指示でウーバーがサービス提供中止に追い込まれ、フランスやベルギーでは罰金を科されている。ウーバー側も各国の法令を順守しながらの事業運営へシフトを進めている。

 英国ではロンドン交通局が9月末に期限切れとなった同社のロンドン法人の営業許可の更新を拒否。運転手の管理が十分ではないとの理由からだ。同社は不服申し立てをしており、数カ月から数年かかるともいわれる最終判断まで営業を続けられるものの、先行き不透明な状態が続く。

 今回のEU司法裁の判断を受けて、こうしたウーバーへの風当たりが欧州全域で強まる可能性もある。免許取得、規制対応のため人員確保、交通サービスへの課税の適用などで様々な負担が増える見通しだ。

 加えて、ウーバーの強みである新サービス導入の速さが規制強化で消える可能性もあり、競争上の優位性が薄れる懸念が強まる。

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