2018年1月18日(木)

サムスンが最先端DRAM量産 回路微細化、首位独走

エレクトロニクス
朝鮮半島
2017/12/20 18:46
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 【ソウル=鈴木壮太郎】韓国サムスン電子は20日、新型DRAMの量産を始めたと発表した。回路線幅は最先端の10ナノ(ナノは10億分の1)メートル級で、微細化により生産効率を3割高めた。世界で拡大するデータセンター向け需要などに対応する。サムスンは半導体メモリーで世界首位。先端製品の量産で先行し、米国や日本メーカーなどのライバルを引き離す。

サムスン電子の華城事業場(京畿道華城市)

サムスン電子の華城事業場(京畿道華城市)

 量産を始めたのは、サムスンが「第2世代」と呼ぶ10ナノ級DRAMで、記憶容量は8ギガ(ギガは10億)ビット。新設計の採用でデータ転送速度は従来品より10%以上速くなり、消費電力も15%以上減らした。主にデータセンターのサーバー向けで、新技術をスマートフォン(スマホ)などモバイル向けDRAMにも適用する方針だ。

 サムスンは2016年2月に10ナノ級DRAMの量産を始めた。同社は「メーカーごとに基準が異なる」として具体的な数値を明らかにしていないが、アナリストは「従来品は18ナノで、今回は15~16ナノまで微細化が進んだ」と分析する。微細化が進むほど1枚のシリコンウエハーから生産できるメモリーの数が増え、生産性が高まる。これにより、サムスンのDRAMは一部の用途を除き、ほぼ全量が10ナノ級になる。

 DRAM世界2位の韓国SKハイニックスは今秋、18ナノDRAMの量産を始めたが、全体に占める比率は1割に満たない。15~16ナノ品の量産開始は来秋の見通しだ。サムスンはすでに生産量の5割以上が10ナノ級で、全面的に移行する。

 ビッグデータや人工知能(AI)の普及に伴うデータ量の爆発的な増加で、DRAMやNAND型フラッシュメモリーの需要は急拡大している。サムスンの半導体部門の営業利益は2017年7~9月期に9兆9600億ウォンと前年同期の3倍弱に拡大。4四半期連続で最高益を更新した。

 半導体メモリーは世界的に不足しており、需要が従来型の市況サイクルを超えて伸びる「スーパーサイクル」と呼ぶ現象が起きているとの見方もある。韓国野村証券は「DRAMの需給逼迫は来年も続く」と指摘する。サムスンは先端製品への移行で生産量を増やし、旺盛な需要に対応する。

 半導体工場に巨額投資を続けるサムスンは既にDRAMで5割程度、NANDで4割程度の世界トップシェアを持つ。DRAM市場は同社のほか、エルピーダメモリを買収した米マイクロン・テクノロジー、SKハイニックスの3社寡占状態だが、サムスンは先端製品の投入で独走態勢を固める。データセンター向けに需要が急拡大しているNANDでも同社は技術開発で先行しており、東芝など2位以下を引き離す戦略だ。

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