大幅な速度超過で脱線か 米、列車に安全装置不備

2017/12/20 10:12
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【ロサンゼルス=共同】米西部ワシントン州タコマ近郊で18日起きた全米鉄道旅客公社(アムトラック)の列車脱線事故で、米運輸安全委員会(NTSB)のメンバーは同日夜の記者会見で、列車は制限速度が時速48キロの区間を時速約130キロで走行していたと明らかにした。AP通信が報じた。

列車には速度超過などを防ぐ制御装置がなかったことも判明。アムトラックは近年、脱線や遅延などが相次ぎ、6月に経営トップが代わったばかり。今回の事故で安全対策の不備に改めて非難が高まりそうだ。

米メディアはスピードの出し過ぎでカーブを曲がりきれなかったのが原因との見方を指摘。最後尾の車両に搭載されていたレコーダーから大幅な速度超過が判明した。NTSBの事故調査官は19日に現場入りし、原因究明に向けて本格的に調べる。

事故では14両編成のうち13両が脱線し、少なくとも列車の3人が死亡。乗客のほか高架下の高速道路で脱線車両の直撃を受けた車の運転手を含め100人以上が負傷した。

アムトラックのアンダーソン社長兼最高経営責任者(CEO)は米メディアに対し、列車には日本の自動列車制御装置(ATC)に相当する装置「ポジティブ列車制御」(PTC)が付いていなかったと述べた。

米国では全地球測位システム(GPS)などを利用し、危険時に速度を強制的に落としたり停止させたりするPTCの導入を求められながら、コスト増を嫌う鉄道各社が先送りを繰り返し、批判が強まっている。

アムトラックは2015年5月にも東部フィラデルフィアで8人が死亡する脱線事故を起こした。

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