2019年5月21日(火)

米減税、下院で再採決へ 上院ルールで法案微修正

2017/12/20 9:42
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【ワシントン=河浪武史】米連邦法人税率を35%から21%に引き下げる税制改革法案の審議が大詰めを迎えた。米下院は19日の採決で賛成多数でいったん可決したが、法案に不備が見つかったため微修正して再採決することになった。修正後の法案は19日深夜(日本時間20日昼)にも上院で採決し、20日朝に下院で再び採決する見通しだ。

上院(議席100)は与党・共和党が過半数ぎりぎりの52議席しか持たない。野党の議事妨害を回避するには本来60議席が必要だが、税財政を審議する「予算決議」を可決すれば、過半数の51票で法案を通すことができる。上院は予算決議を成立済みだったが、歳出入に無関係な条項を盛り込めないなど細かなルールがあり、1000ページと膨大な税制法案の一部が抵触したという。

上院はこのままでは過半数で税制法案を可決できなくなるため、共和党指導部は個人所得税の記載を一部見直すなど微修正する。上院は19日夜に法案審議に入ったが、採決は20日未明にずれ込む可能性がある。上院で可決すれば、下院は20日朝にも修正後の法案を再採決する。

下院は修正前の法案を227対203の賛成多数で可決しており、修正法案も通過のメドが立っている。上院は共和党重鎮で闘病中のマケイン上院議員が採決を欠席する見通しで、同党の票数は事実上、過半数ぎりぎりの51票となる。ただ、賛否を留保していた一部議員が19日までに相次いで賛意を表明し、可決の可能性が強まった。

税制法案は連邦法人税率を大きく引き下げ、企業の海外子会社からの配当課税も廃止する。企業減税の規模は10年間で6500億ドルに達する。連邦法人税率の大幅な引き下げは約30年ぶり。個人所得税も最高税率を引き下げ、全体の減税規模は1.5兆ドルと金額ベースでは過去最大になる。

上下両院が税制改革法案を可決すれば、トランプ大統領の署名を経て成立する。連邦政府は年明けの2018年1月から法人税率や個人所得税の税率を引き下げる。経済政策で目立った成果がなかったトランプ政権にとっては、初めての大型選挙公約の実現となる。

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