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虫とり小僧さん バランス型で満足(投信ブロガー)

2017/12/25 12:00
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ブログ「いつか子供に伝えたいお金の話」を運営する虫とり小僧さん(30代後半の男性、団体職員)は、パートタイマーの妻と2児の4人家族。ブログには長期投資に対する論理だった考え方がユーモアあふれるストーリー仕立てで書き込まれている。来年1月に始まる積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)の普及に向け、金融庁が個人投資家や投信ブロガーの参加を募集して開く説明会や意見交換会の開催日を、ブログで告知する案内役も務めている。虫とり小僧さんにお金に対する考え方や投資スタイルを聞いた。

■投資のきっかけは保険の勧誘

――投資とブログを始めたきっかけは。

「2005年に保険外交のセールスを受け、30年後に元本が1.2倍に増える保険商品を勧められました。『なんでそんなうまい話があるのか』と疑問と興味を抱いたのがそもそもの始まりです」

「調べていくうちに、保険会社はどうやら『資産運用』をしてお金を増やしていると生まれて初めて知りました。そこで試しに30年前から自分自身で運用していたらどうなっていたかを計算してみたのです」

「参考にしたのは先進国を代表する株価指数です。驚いたことになんと30年間で10倍になるという圧倒的な違い。これはもう自分でやるしかないと思いました」

「ブログを始めたきっかけは、成長した子供がブログを見て私(父親)のお金に対する考え方を知ってほしい、投資の成果を伝えたいという思いからです。ブログには子供に伝えたい考えを『入ってくる(稼げる)以上に使うな』『原則として貸し借りはするな』など5カ条にしたためています」

■試行錯誤の末にたどり着いたバランス型

――「8資産均等+アルファ」の資産配分が特徴的です(図A)

「最初の頃は手当たり次第で、日本株ETF(上場投資信託)やアクティブ運用の新興国株ファンドなどに加え、海外ETFも購入しました。海外の市場動向が気になり、日本の深夜に携帯電話を使いインターネットでしょっちゅうチェックする気が休まらない日々が続きました」

「分散投資の理論も勉強しました。数式を駆使して各資産の値動きの相関やリスクとリターンの最適な関係を計算し、これが最適なポートフォリオのはずだと思い込んでいた時期もあります」

「ところがある日、手間暇をかけて作り上げてきたポートフォリオよりも、同僚に購入を勧めていた1本のバランス型ファンドのパフォーマンスの方がよいことを知って衝撃を受けました」

「投資開始時期が違うなど厳密な比較ではありませんが、自分で労力をかけて分散投資しなくても、世界の各資産にインデックス運用で分散投資するバランス型を購入すればパフォーマンスに大した違いはないと気づき、これが大きな転機になりました」

「それからは世界の代表的な8資産に均等配分するバランス型ファンドの一本やりで、それに先進国株と新興国株をプラスアルファした資産配分にしています(図B)。ETFについては、分配金の自動再投資ができないことや金額を指定して売買できないのが面倒になりました」

「現在購入しているのはすべて、ノーロード(手数料なし)で低コストのインデックスファンドです。毎月数万円の積み立て投資が基本ですが、買いの好機とみたらスポットでの一括購入もします」

■バランス型の運用実績に満足

――バランス型を敬遠する人もいますが。

「バランス型と一口に言っても、投資対象や運用コスト、購入費用など様々です。中には初心者が手を出すのは危険なファンドもあるでしょう。株式で運用するファンドだけに投資する方が合理的という考え方も尊重しますが、私はそこまでリスクを取ることはできません。資産分散でリスクを低減する意味合いから、8資産均等固定配分のバランス型を選択しています」

「バランス型は投資理論的にベストの商品ではないかもしれませんが、これまでの運用成績はまずまずです。目指すイメージは全国大会ベスト8くらい。それでも結構すごいですよね」

「さらに資産の配分が基本値からずれると適宜、元に戻すリバランスをしてくれるので、自分でリバランスする手間が省けます。リバランスは安くなった資産を買い増し、高くなった資産を売る一種の逆張り的な運用手法になるので、パフォーマンス向上に寄与する効果も期待できます」

■子供のお小遣いをジュニアNISAに

――つみたてNISAとジュニアNISAの利用方法を教えてください。

「来年から現行NISAのまま継続するか、つみたてNISAに切り替えるかは少し悩みました。ただ、どちらでもいいなら今のうちにつみたてNISAに移行してしまおうと決めました。年間の非課税枠40万円を使い切るつもりです。購入ファンドは未定ですが、信託報酬の引き下げが今後も期待できそうなファンドを選ぶと思います」

「ジュニアNISAについては、子供がお年玉などでもらったお小遣いの半分を預金に回し、残り半分はバランス型の投信を購入しています。子供が成人した時に資産額がどのくらいまで増えているのか楽しみです」

――家族と資産運用の話をしていますか。

「妻は投資にほとんど関与していません。ネット取引に慣れていない母親と叔母には『銀行の店頭で買うならこのバランス型ファンドがいいのでは』などとアドバイスしています」

■趣味の筋トレと同じで続けることが何より大事

――アクティブ運用型を選ぶ余地はないのですか。

「アクティブ型ファンドを全否定するつもりはありません。ただ、市場平均に継続的に勝ち続けるようなアクティブ型を事前に見つけるのが不可能なので、アクティブ型の良さを人に説明する自信がありません。他の人に説明できない以上、自分の運用も必然的に低コストのインデックス型主体になってしまうのです」

「資産運用で完璧を求めすぎると続けるのがおっくうになりがちです。ほどほどにして続けることの方が大事で、そうすればおのずと結果が出る気がします。その点では資産運用と趣味の筋トレは共通点があると思います」

――成功体験を感じていますか。

「200万円程度の元本で始めた金融資産は現在、年収の数年分ほどに増えました。リターンにすると年率で7%くらいです。仮に米リーマン・ショック級の相場暴落が起こっても、おそらく元本を割り込むことはないはずです。成功体験といえるかはわかりませんが、今のところは無難に継続できていると思います。世の中のニュースに対する感度は確実に上がっています」

「リーマン・ショックからは色々学びました。株式相場が急落した時点でスポット買いを何回かしました。ところが思いがけずその後も相場は下がり続け、新たな投資資金が底をついたという苦い経験があります。欲をかきすぎました。それからは1回あたりの投資金額や1カ月の上限額を自分なりのルールで定めています」

■金融庁の草の根活動に共感

――つみたてNISA説明会の告知役になった経緯は。

「数年前に現行NISAについての勉強会で金融庁の担当者に意見を自由に述べる機会がありました。一般個人の意見を受け止めてくれる真摯な姿勢に心打たれ、それ以来、金融庁の担当者との交流が続いています」

「金融庁のつみたてNISA推進活動には共感しているので、一個人投資家としてできる限りの協力は惜しみません。つみたてNISAがどう広まっていくのか大いに関心があります。金融庁の草の根活動が投信ブロガーだけではなく、大勢の人に響いていくといいなと思っています」

――これから投資に踏み出す若い人へ何かアドバイスはありますか。

「元本割れへの心理的な拒否反応から投資に踏み出せない人が少なくないようですが、元本割れのリスクに腹をくくることが必要です。予想できないことが次々と起こるので、長期的な視点を忘れないようにするのも大切です。8資産均等固定配分とは違いますが、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の資産配分も参考になると思います」

(QUICK資産運用研究所 聞き手は高瀬浩、小松めぐみ)

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