2018年10月23日(火)

地方交付税6年連続減 閣僚折衝、主な歳出決着

2017/12/18 23:00
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政府の2018年度予算案づくりが大詰めを迎えた。麻生太郎財務相は18日、予算の懸案事項をめぐり要求官庁の閣僚と折衝に臨んだ。野田聖子総務相との間で、国から地方自治体に配る地方交付税を6年連続減の約16兆円にすると合意した。主な歳出項目が固まり、政府は予算案を22日に閣議決定する予定だ。

2018年度予算の大臣折衝に臨む野田総務相(左)と麻生財務相(18日午後、財務省)

18年度予算案の規模を示す一般会計の歳出総額は過去最大の97兆7100億円程度に達する。社会保障費の膨張が大きく、他の歳出項目の削減が追いつかない。企業収益の好調に支えられ、税収はバブル期並みの約59兆800億円になる見込み。この結果、新たな国債の発行額は33兆6900億円程度と9年ぶりの低水準になる。

地方交付税は社会保障費、国債費に次ぐ大きな予算だ。財務省は自治体の貯蓄にあたる基金の残高が20兆円を超えるなど地方財政には余裕があるとして、交付税の削減を求めてきた。野田総務相は18日の折衝後、記者団に「基金残高の増加を理由とした交付税の削減はしなかった」と立場の違いを強調。今後、基金の残高が多い東京都の税収を減らして、他の自治体に回す方策を検討することを表明した。

基金の扱いを保留しても地方交付税を減らすのは地方税収が増えると見込んでいるためだ。国の一般会計から交付税特別会計に入るベースでは2年ぶりのマイナスとなる500億円減の15.5兆円程度、特会から自治体に配るベースでは6年連続マイナスの16兆円とする。自治体が自由に使えるお金を示す地方の一般財源総額は横ばいの62.1兆円となる。

国土交通省との間では長年の懸案を一歩前進させた。これまで国は自動車やバイクのユーザーが加入を義務付けられている自賠責保険を管理する特別会計から借金した形になっていた。このままでは事故の被害者救済に影響が出かねないとして、18年度から借金を毎年返済すると合意した。借金残高6169億円のうち18年度は利子にあたる12.7億円を返す。

生活に身近な分野では、子どものいる世帯に配る児童手当の見直しが決まった。現在は世帯で最も稼ぎの多い人の所得をもとに支給額を決めているが、夫婦の所得を合算して判定する方式に切り替える。19年度以降の実施に向けて詳細を詰める。一定以上の収入がある共働き世帯は支給額が減る可能性がある。

ひとり親家庭に配る児童扶養手当は、手当がもらえる所得基準を現行の年収130万円未満から160万円未満に引き上げる。4カ月ごとにまとめて支給する方式だと支給日の前に使い切ってしまう人がいるため、2カ月ごとに年6回支給する方式に変える。

小野寺五典防衛相との間では、小型で建造費が安く、機雷掃海の能力を備える新型の護衛艦について協議した。18年度予算案には2隻の建造に必要な1055億円を計上する。防衛相は防衛関係費について「6年連続増の見込みになる」と述べた。

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