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ゴンザガ大・八村塁、NBAに最も近い日本人選手
スポーツライター 丹羽政善

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2017/12/19 6:30
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18日から日本経済新聞夕刊で米大学バスケットボールの八村塁(ゴンザガ大)の短期連載をしている。

八村は2016年、バスケの名門である宮城・明成高校から、これまで何人も米プロバスケットボールNBAの選手を輩出しているゴンザガ大へ進学。2年目の今季、NBA入りも噂される中で、チームの主力の一人に成長した。連載では主に彼のバスケットボールに懸ける思い、覚悟について焦点を当てたが、ここでは彼の人となり、取材の裏話、限られたスペースで書ききれなかったことをまとめてみたい。

2年目の今季、主力の一人に成長=GONZAGA ATHLETICS提供

2年目の今季、主力の一人に成長=GONZAGA ATHLETICS提供

まず、八村がバスケットボール留学をしているゴンザガ大は、米ワシントン州東部のスポケーンという小さな町にある。スポケーン川を挟んで対岸にはワシントン州立大があり、日本風に描写するなら「学園都市」ということになる。

シアトルからは車で4時間半ほど。ともにこの時期は雨が多く米北西部特有の気候は似ているが、シアトルから車を走らせると、徐々に寒さが増していく。

ダウンタウンの街並みは、古き良き時代の面影に自然がうまくマッチ。滝があり、春先までは雨が多い街だけに、水量が豊富で迫力がある。

食に関してはそこまで通っているわけではないのでわからないが、八村が「おいしいラーメン店があるんですよ」と教えてくれた。

「チームメートと時々、食べにいきます」

調理しているのは日本人ではないというものの、懐かしい日本の味が再現されているそうだ。

NCAAトーナメント初出場

彼がプレーしている「ブルドッグス」というニックネームを持つゴンザガ大バスケットボール部は、大学の全米トップを決める「NCAA(全米大学体育協会)トーナメント」に過去20回出場している強豪校だ。

甲子園球場で行われる高校野球の大会を米国で説明する場合、「NCAAトーナメントのようだ」と形容すると話が早いが、そのトーナメントに現ヘッドコーチ(HC)のマーク・フュー氏が1999年に就任してから18季連続出場。大学がウエストコースト・カンファレンスに属し、強豪校が少ないことが有利に働いている面はあるが、昨季の大会では初めて決勝まで駒を進めている。

チームメートのティリー(左)とはラーメンを食べに出かけることも

チームメートのティリー(左)とはラーメンを食べに出かけることも

八村はそんなバスケットボールの、米国でも"超"がつく名門校にスカウトされ、ロースター(出場選手登録)に名を連ねている。NCAAの「ディビジョン1」(最大の規模を持ち、スポーツのレベルも高い大学が加盟)でプレーする日本国籍の選手としては5人目だが、昨季、NCAAトーナメントに出場した初の日本人選手として名を刻んだ。

さて、以上が八村を知る上での簡単なバックグラウンドだが、昨季はなぜ出場機会がなかったのかという点について、まず触れておきたい。連載の1回目でも取り上げたが、もう少し掘り下げると、その理由がさらにわかりやすいのではないか。

日本で無類の強さを誇った彼も大学のトップレベルでは通用しなかった、というわけでは決してない。むしろ、出場選手に登録されただけでも彼のキャリアにとっては最高のスタートになった。

というのもチームは当初、試合には出られないレッドシャツ(練習生)を八村に勧めたのだという。大学1年目は授業のペースに慣れるだけでも大変だ。さらに、フューHCの複雑な戦術を理解するにも時間を要する。つまりチームは環境の変化にスムーズに適応できるよう、そうした選択肢を八村に提案したのである。

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