海洋の安全保障強化を インド太平洋戦略加速へ 海洋政策本部

2017/12/18 11:30
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総合海洋政策本部参与会議(座長・宮原耕治日本郵船相談役)は18日、政府の今後の海洋政策の柱となる「海洋基本計画」への提言を本部長の安倍晋三首相に提出した。首相が推進する「自由で開かれたインド太平洋戦略」に触れ、海洋安全保障の構築を打ち出した。近隣諸国との間で不測の事態が広がることを防ぐ法執行などを促した。

首相は「しっかりと踏まえて政府も取りまとめていきたい」と語った。政府は計画を5年ごとに見直している。今回の提言を受け、2018年春をメドに18~22年度の計画を閣議決定する。

海洋資源開発に軸足を置いていた従来計画に比べ、海洋安全保障を重視する方針を示した。「法の支配に基づく自由で開かれ安定した海洋の実現は、我が国にとって望ましい安全保障環境の構築に不可欠だ」と指摘。「自由で開かれたインド太平洋戦略はその一環をなす」と強調した。

近隣諸国との海洋上での不測の事態に実効的な法執行を求めたほか、宇宙からの監視体制の確立を訴えた。国境離島の所有・利用状況を把握し、港湾の整備や監視を強化することも盛り込んだ。

海賊対策として、海外の海上法執行機関との連携を進めると明記。シーレーン(海上交通路)沿岸国の法執行機関の能力向上を支援する必要性を訴えた。防衛政策を含めた海洋安全保障の全体像を基本計画で明示するよう求めた。先進的な観測システムの開発や、海洋ビッグデータの整備・活用も要請した。

海洋環境の保全をめぐっては、国連が15年に採択した「持続可能な開発目標」(SDGs)の枠組みを生かして各国と連携するよう提言した。海底資源の開発では、次世代の天然ガス資源であるメタンハイドレートに関して、20年代半ばに商業化計画を実施する目標の維持を求めた。このほか、北極の海洋資源や航路などを巡る国際ルールづくりに日本が積極的に参画することも明記した。

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