2019年3月27日(水)

ディズニー、大再編の核に ネットフリックスに危機感

2017/12/14 22:56
保存
共有
印刷
その他

【ニューヨーク=稲井創一、シリコンバレー=中西豊紀】米メディア大手ウォルト・ディズニーは、同業の21世紀フォックスを買収する。インターネットで動画を配信するネットフリックスなど新興勢の台頭が巨大再編にディズニーを突き動かした格好だ。米国では、AT&Tがタイムワーナーの買収に乗り出している。メディア大再編時代に突入した。

「テクノロジーは進化し、視聴者はより多くの娯楽体験を求めている」。ディズニーのロバート・アイガー最高経営責任者(CEO)は14日の電話会見で、フォックス買収の理由として技術革新の波を挙げた。

念頭にあったのは、2018年以降に立ち上げるネット動画サービス。スポーツチャンネルの「ESPN」やディズニーブランド番組のインターネットでの動画配信を始める計画を温めている。

ハリウッドの名門であるディズニーは人気映画シリーズ「スター・ウォーズ」や「アナと雪の女王」など、フォックスは「Xメン」「アバター」などの有力コンテンツを持つ。米メディア専門アナリストによると、米興行収入シェア(16年)は2社合計で4割に達するという。豊富なコンテンツを強みにネット配信を手掛け、急成長中のネットフリックスを追撃する。

ネットフリックスは世界で1億900万人もの利用者を抱え、米国では若者を中心にCATVに代わる存在として台頭している。アマゾン・ドット・コムも同様のサービスに乗り出し、グーグル系のユーチューブも有料番組配信を始めている。

メディア企業として主要収入源である広告も、グーグルとフェイスブックだけでネット広告は6割超を占め、大手メディアが太刀打ちできなくなっている。ディズニーが選んだ挽回策が同業のフォックスの事業買収で、有力コンテンツを積み増すことだった。

米国では、ネット勢がメディア大手に対し優位に立つにつれ、大型再編の機運が広がっている。通信大手AT&Tはタイムワーナー買収に踏み切ることを決めた。

「今回の買収はメディア業界の風景を変える」(ディズニーのアイガーCEO)。ディズニーやフォックスは日本でも映像コンテンツを販売・配給している。ネットフリックスも日本で事業展開している。日本でも民間放送局がネットで動画配信を強化している。米国のメディア再編は、日本の放送・映画などコンテンツ業界にも影響を及ぼす可能性がある。

春割実施中!無料期間中の解約OK!
日経電子版が5月末まで無料!

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報